建物の表には、門番が制服を着て立っていて、

建物の表には、門番が制服を着て立っていて、

{そこを通り抜けると、これがインドの家かと疑いた
 くなるような広いフランス窓のある部屋が、三つも
 四つもあり、どの部屋もアンヌマリーがデザインし
 たに違いない素敵なインテリアで、私は羨ましかっ
 た。こんな屋敷に、二人は働かないで暮らしていた}

高尾慶子著『外国の男と結婚した日本の女たちの話』(69)

◆◇◆立ち読み◆◇◆

鈴木智彦『ヤクザと原発 福島第一潜入記』文藝春秋刊(100)

▼△第三章 フクシマ50が明かす「3・11」の死闘(6)△▼ ・除染する見少女・(その1)
私物のジャージで帽子がない。顔中に玉のような汗が走っている。
◆◇◆立ち読みのはしご◆◇◆

高橋哲哉『犠牲のシステム 福島・沖縄』(集英社新書)☆(65)

▼△第三章 原発事故と震災の思想論〈2〉△▼ ・一 原発事故の責任を考える・(その2)
広瀬隆、明石昇二郎両氏も個人名を挙げて責任を追求している

高尾慶子著『外国の男と結婚した日本の女たちの話』(69)

◇日本嫌いが日本のビジネスウーマンになった広子さん(56)◇ ・アーニーのが十七歳年上のアンヌマリーと結婚(その3)
建物の表には、門番が制服を着て立っていて、
《「 ☆‘Welcome home to the Paralympic Games’ (Seb Coe, Chair of the London 2012 Organising Committee, paid tribute to the UK’s unique Paralympic history as he welcomed athletes and spectators to the Paralympic Games. HM The Queen, celebrating her Diamond Jubilee this year, is the first British monarch to have officiated at the openings of both the Olympic and Paralympic Games.) ◇ロンドン2012パラリンピック日本代表Official Site 表の通りは、ここも目をおおいたくなるよう ないざりや目のつぶれた乞食が行列していた けれど、建物の表には、門番が制服を着て立 っていて、 門の中へ入ると、列車の窓から見た疲れた枯 れ木に似た椰子の木とはまったく違う、青い 葉を付けた椰子の木、バナナの木、棕櫚の木 がうっそうと繁り、 そこを通り抜けると、これがインドの家かと 疑いたくなるような広いフランス窓のある部 屋が三つも四つもあり、どの部屋もアンヌマ リーがデザインしたに違いない素敵なインテ リアで、私は羨ましかった。 磨き込まれた石の床にペルシャンカーペット が敷かれ、アラビアンナイトに出てくるよう な大きな壺が形よく並べられていた。こんな 屋敷に二人は働かないで暮らしていた。 アンヌマリーはアーニーへの愛のために、フ ランスから預金をうんともって来たに違いな い。けれど、インドの貨幣価値はこのようだ った。 私と夫が夫の師に連れられてミッドナプール から二百キロ離れた町へ連れて行かれたとき、 その町には夫の師、サーチンドラ・サハ氏の 一人娘が、この町の大学で教授をしている人 と住んでいた。 その教授という男が私に言った。 「私はいい経済学者だ。私の名はこの町の大 学だけでなく、ベンガル中に知られている。 ケイコ、日本へ帰ったら日本の大学に言って くれ、インドから経済学者を教授として、招 かないかと。 そのとき、妻と一人娘も同行して日本で暮らす。 そうだな、私には百万万円の価値があるよ。百 万円出せと言ってくれ」 そこで、私は彼に尋ねた。 「百万円って月にですか?」 「いや、一ヵ月に百万円も出せとは言わんよ。  三年分くらいだな」 「三年ですってえ? このインドなら百万円で  暮らせるでしょうが、日本では親子三人暮ら  すなら百万円で三ヵ月です」 「エエ!! 君は私をからかっているのかね?」 」》 ◎きょうのくだりは、私は非常に気分が悪い。 “表の通りは、ここも目をおおいたくなるよう ないざりや目のつぶれた乞食が行列していたけ れど”、中に入ると、豪奢な邸宅がデンとある。 少なくとも、私は、羨ましいとは思わない。 毎日、悲惨な乞食を目の当たりして、その前を 行った来たりする。 あなた、それって、できます。 (私の知っているところの)たいていの日本人 には、それは耐えられらない状態だと思います。 偏見との誹りを承知で言えば、植民地時代の白 人的な慣習です。まだ、「格差」などいう概念 のない時代の発想だと思います。 イギリスの経済学者リチャード・ウィルキンソ ンが、TEDコンファランスで、「格差が社会 に及ぼす影響」と題した講演を聴いて、たいへ ん感銘をうけました。 先進諸国間を比較してみると、日本や北欧は富 裕層と貧困層の格差が小さく、英国や米国は大 きいのだそうです。 社会問題の発生率、不健康の度合い、子供の幸 せなど様々なデータと照らし合わせてみると、 格差の小さい国々の方が問題が少ないそうです。 逆にいいますと、“国民総所得は、幸福の度合 いとは無関係である”と、証明します。富の分 配こそが、格差をなくし、国民の幸せにつなが ると訴えていました。 ☆Richard Wilkinson: How economic inequality harms societies 《TED CONFERENCES,TALKS》 (つづく) (1117dys-747ent) (1118dys-747ent休)金〜(11120dys-747ent休)日 **『外国の男と結婚した日本の女たちの話』 単行本:222ページ 出版社:展望社 (2012/02) 《――英国から万感の思いを込めてレポートする―― Inter Marriage と 日本女性のメンタリティ。異国に あってこそわかる……「日本」のこころ。〈東日本大 震災〉をとおしていっそう深まった母国への「愛」。 東日本大震災福島原発事故の現状を知って以来、私 は自分自身ががいかに「日本人」として母国に愛着が あるか改めて思い起こし、「日本」を書こうと決意し た。もう経済大国でも何でもない母国日本が、今は愛 しいと感じるようになった》 〔表紙帯から〕 〔目次〕 ・マルキストエジプト人と結婚した明子さんの場合 ・ロンドン生まれの英国人と結婚した三千代さんの場合 ・日本嫌いが日本のビジネスウーマンになった広子さん   の場合 ・ジャマイカ人の男と結婚した友子さんの場合 〔著者〕 ☆高尾 慶子(たかお けいこ)☆ 1942年姫路市生まれ。私立播磨高校から調理師専門学校に 進む。カトリック系病院の調理師、カトリック系身体障害 児施設の職員を経て、1972年に英国へ。イギリス人音楽家 と結婚。1976年二人で帰国し京都で暮らす。1982年離婚。 1988年に再び英国へ。ロンドンの日本レストランのウェイ トレス、映画監督リドリー・スコット氏邸のハウスキーパ ーなどを経て、1998年『イギリス人はおかしい』を発表し、 注目を浴びる。現在は、英国政府から年金の給付を受けつ つ執筆活動に専念している 著書は『イギリス人はおかしい』『イギリス人はかなしい』 『イギリス人はしたたか』『まだまだ言うぞイギリス・ニ ッポン』『書かずに我慢できないイギリス・ニッポン』『イ ギリス・ニッポンの政治の品格』ほか。 外国の男と結婚した日本の女たちの話 参照: ・2009-11-30『まだまだ言うぞ イギリス・ニッポン』を読む2011-06-24『イギリス・ニッポン政治の品格 』(1)

高尾慶子著『外国の男と結婚した日本の女たちの話』(69)

◆◇◆立ち読み・坐り読み◆◇◆

鈴木智彦『ヤクザと原発 福島第一潜入記』文藝春秋刊(100)

《「原発はタブーの宝庫。だからオレらが儲かる!」   某地方の暴力団組長   −暴力団専門ライターが実際に動いたからこそ    書ける原発という巨大なシノギ−    「原発は儲かる。どでかいシノギだな。電力会社と交渉して、   ゼネコンと話付けて、地元の土建屋に仕事を振る。代紋な   しではとても捌ききれん。原発はタブーの宝庫。裏社会の   俺たちには、打ち出の小槌となるんだよ」。ヤクザが語る   衝撃の事実。日本最大のタブーがいま明かされる!   ―誰も書けなかった 命懸けの衝撃ノンフィクション―》   【表紙帯から】  ▼△第三章 フクシマ50が明かす「3・11」の死闘(6)△▼ ・除染する見少女・(その1)
私物のジャージで帽子がない。顔中に玉のような汗が走っている。
《「――翌日、指定された時間の1時間前にいわき湯本駅の駐車場に ワゴンRを停める。衣服は自前で新調した紺色の作業服だ。遅刻魔の 私にしては珍しく、約束の時間前に到着したのは、ちょっとした野暮 用があったからだ。 目的のコンビニエンスストアはすぐに見つかった。駅を背にして右手、 足湯のすぐ前のここでは、『がんばっぺ いわき』とプリントされた ステッカーを販売している。 同じキャッチコピーで異なるデザインが2種類あり、その他『がんば っぺ 浜通り』というものもある。 「ステッカーが欲しいんですが……」 「どれにする? 3つあるよ。同じデザインで割り箸の袋もあるっぺ。 全部かい。じゃあ箸袋も全種類付けてあげる!」 ステッカーの他、菓子パンやポテトチップ、お茶のペットボトル数本 を購入して店を出た。 かんかん照りの日差しが痛い。 目を凝らして周囲を見渡すと、一人の女子中学生が一心不乱に小さな シャベルを使い、店の脇にある街路樹の土壌表面の土を掬っていた。 私物のジャージで帽子がない。顔中に玉のような汗が走っている。こ れでは熱射病になってもおかしくない。 ――」》 ヤクザと原発 福島第一潜入記文藝春秋 (2011/12/15) ・〈目次〉・ 序 章 ヤクザの告白「原発はどでかいシノギ」 →第1章 私はなぜ原発作業員となったのか 第2章 放射能vs.暴力団専門ライター 第3章 フクシマ50が明かす「3・11」の死闘 第4章 ついに潜入!1Fという修羅場 第5章 原発稼業の懲りない面々 終 章 「ヤクザと原発」の落とし前 ◎おどろ木ももの木さんしょの木。 毎日新聞(29日)によれば、 原子力政策の基本方針となる「原子力 政策大綱」の改定を巡り、内閣府原子力委員会近藤駿介委員長含め 5人)が、審議途中で中断している有識者会議「新大綱策定会議」を 再開させず、原子力委員だけで新大綱を取りまとめる方向で検討して いることが分かった、そうです。 新大綱策定会議は、一体全体、何だったのか。ただのピエロ役をさせ られたのに過ぎないのか。つまり、国民への目眩ましだったんだ。 策定会議委員の浅岡美恵弁護士は「福島第1原発事故で原子力委員会 の役割そのものが問われている中、秘密会議問題で信頼を失っている 現原子力委員が、将来にわたる政策決定の中核を担うべきではない。 原子力に批判的な委員がいない状況では、この間の国民的な議論が反 映される保証もない」のコメントは、内閣府原子力委員会近藤駿介委 員長には、馬の耳に念仏のようです。 不思議なのは、近藤駿介委員長の仕業がどうして許されているのか? ◆◇◆立ち読みのはしご◆◇◆

高橋哲哉『犠牲のシステム 福島・沖縄』(集英社新書)☆(65)

《経済成長も安全保障も「犠牲」の上に成り立っている。  『靖国問題』以来、6年ぶりの書き下ろし新書!  本書のテーマは、犠牲のシステムとしての福島と沖縄  である。それは、一九四五年の敗戦以後、今日までの  日本を「戦後日本」と呼ぶなら、これら二つの地名が、  戦後日本の国家体制に組み込まれた二つの犠牲のシス  テムを表しているからだ。》【表紙帯から】 ▼△第三章 原発事故と震災の思想論〈2〉△▼ ・一 原発事故の責任を考える・(その2)
広瀬隆、明石昇二郎両氏も個人名を挙げて責任を追求している
《「――責任の問題は、犧牲のシステムとの関係でいえばどうなる か。前章では。「四つの犧牲」というかたちで、原発という犧牲の システムにおいて「犧牲にされる者(もの)」とはだれか、という 問題を考えてみた。 ここで考えてみたいのは、このシステムにおいて「犧牲にする者」 とはだれだったのか、という問題である。 「犧牲にする者」とはだれだったのか。とはいえ私はここで、責任 者の個人名を列挙しようというのではない。責任者の遁走を許さな いためには、個人の責任を明らかにすることはもちろん必要である。 文芸評論を専門とする川村湊氏は、「誰がこうした事態を引き起こ した張本人なのか」を明らかにしよと、インタネット上の情報を中 心にして、今回の事故の「責任者」の言動を調べ上げ、個人名を挙 げて公開している(川村湊福島原発人災記』)。 広瀬隆、明石昇二郎両氏も、個人名を挙げて責任を追求している (広瀬隆、明石昇二郎『原発の闇を暴く』)。 両氏は七月八日、東京電力幹部や原子力委員会等の委員長など三ニ 名の刑事告発を行った。 刑事責任の追求は困難という見方も強いが、一定の賠償・補償金を 支払えばそれで一件落着といった風潮に抗して、刑事責任に当たる かどうかを問うことにも十分意味があるだろう。 ――」》

福島県 3・11 から1年5ヶ月後も県内外に16万人が避難生活

◇◇◇福島からの声に耳を傾けてください(福島民報)◇◇◇ ◎よくもまあ、公の場で「福島の人とは結婚しない方がいい」とは; 福島市の女性(24)の、この言葉が胸を衝く。 「ショックだ。県外の人から間違った印象を持たれるのが一番怖い。 差別する気がなかったとしても、福島の女性に対する悪いイメージ を植え付けてしまうことにつながる」。 →生態系協会長 発言認める 「差別と思っていない」 日本生態系協会の池谷奉文会長(70)が東京で開かれた講演会で、 東京電力福島第一原発事故を受け「福島の人とは結婚しない方がい い」などと不適切な発言をしたとされる問題で、池谷会長は29日、 報道機関に対して講演記録の一部を公表した。 記録には不適切とされた発言内容が含まれていた。ただ、池谷会長 は「福島の人を差別するようなことは思っていない」と反論した。 一方、講演会に参加した福島市議は同日、記者会見を開き、講演時 の発言の撤回を求めることを明らかにした。 (2012/08/30 07:59 福島民報☆記事全文へ福島民報社のニュースサイト 犠牲のシステム 福島・沖縄 (集英社新書)集英社 (2012/1/17) ・〈目次〉・ 第一部 福島 ・第一章 原発という犠牲のシステム ・第ニ章 犠牲のシステムとしての原発、再論 ・第三章 原発事故と震災の思想論 第ニ部 沖縄 ・第四章 「植民地」としての沖縄 ・第五章 沖縄に照射される福島 ★★★本書のテーマは、犧牲のシステムとしての福島と沖縄である。 なぜ、福島と沖縄のか。それれは、一九四五年の敗戦以後、今日ま での日本を「敗戦日本」と呼ぶなら、これら二つの地名が、戦後日 本の国家体制に組み込まれた二つの犧牲のシステムを表しているか らだ。 沖縄が戦後日本の犧牲でったこと。それは、沖縄戦という史上稀に 見る過酷な戦闘の戦場にされた沖縄に米軍が居座り、サンフランシ スコ講和条約第三条によって、沖縄がその米軍の施政下に置かれ、 一九七二年に日本に復帰して以後も、今なお全国の米軍専用施設の 約七四パーセントが沖縄に集中しているという、このことをさして いる。

沖縄戦は終わっていない。今も戦争PTSDに苦しむお年寄り。

琉球新報のニュースサイト沖縄タイムスのニュースサイトWikipedia:沖縄県の歴史ひめゆり沖縄戦―少女は嵐のなかを生きた (岩波ジュニア新書) ひめゆりの沖縄戦―少女は嵐のなかを生きた (岩波ジュニア新書)

≪都会歳時記≫

[都市・現代の視座1000句]句集 古家 元「文學の森」刊]
〔秋〕 天文  名画座の在りしと月の裏通り
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≫平成万葉集

読売新聞社 (編集)、「万葉のこころを未来へ」推進委員会 (編集) 宮城野の萩の色香をまず愛でて任地の空に大きく伸びせり 江川邦花(60歳)東京都 ◆◇◆◇『侏儒の言葉西方の人』◆◇◆◇ 《芥川龍之介著 新潮文庫版》 侏儒の言葉・西方の人 (新潮文庫) ・武器・(中段)  武器それ自身は恐れるに足りない。恐れるのは武人の 技倆(ぎりょう)である。正義それ自身も恐れるに足り ない。恐れるのは煽動家(せんどうか)の雄弁である。  武后(ぶこう)は人天を顧みず、冷然と正義を蹂躙 (じゅうりん)した。しかし李敬業(りけいぎょう)の 乱に当り、駱賓王(らくひんのう)の檄(げき)を読ん だ時には色を失うことを免れなかった。 「一抔土未乾 六尺孤安在」の双句は天成のデマゴオ クを待たない限り、発し得ない名言だったからである。 〈19〉

☆★☆言えそうで言えない英会話表現☆★☆

火災報知機が鳴っている。
There goes the fire alarm.
<NHKラジオ 「英語5分間トレーニング」岩村圭南 - 講師> ※この番組の放送は4月1日で終了しています。 Wikipedia:岩村圭南

◎◆◎アートのたのしみ《英国篇》◎◆◎

エドモンド・ブレア-レイトン“コフェチュア王と乞食の娘”
(The King and the Beggar-maid) (1898年・個人蔵)    ◆エドモンド・ブレア-レイトン (Edmund Blair Leighton〈21/09/1853〜01/09/1922〉) ・イギリス ラファエル前派・ エドモンド・ブレア・レイトンはイギリスの画家。 ヴィクトリア朝特有の甘美な画風が特徴。中世の 騎士物語などの文学作品をモチーフにした作品も 多い。父は肖像画家のチャールズ・ブレア‐レイ トン。ロイヤルアカデミーに学び、1878年から、 40年にわたって毎年アカデミーに出展。高完成 度の高い装飾的な画風はこだわりの職人技といえ る。生涯、アンチ・アカデミーを通す。 ☆Edmund Blair Leighton - painter of the old virtues☆ (MaroCR さんが 2012/07/18 に公開) 【This is my tribute to Edmund Blair Leighton,  victorian artist and one of my most favorite  painters. Enjoy beautiful art with music by  Daniel Landa and Loreena McKennitt】