『神の雫』 26巻読了


本日は『神の雫』 26巻の発売日でした。
今回は表紙がSALONというサービスカットでした。*1



第八使徒の記述

このワインは「出会い」である。


出会いは常にときめきと躍動を伴う
人は 人と 出会うことでしか変わりえず
新たな道を見出すこともできない


ただ その出会いが異性であった場合
人は時に叶わぬ想いを胸に秘め
ただ遠くから見つめることだけで
満ち足りたひとときを過ごすだろう


一瞬のときめき
強さと
優しさと
激しさと
静けさと
きりりとした自尊心とたおやかな女性らしさを兼ね備えた横顔


私にはわかっている
貴方は優しさを渇望している
ただあなたの求める優しさは
今の私には到底手が届かない


ああ美しき一夜
見つめるものを統帥させるその笑顔は
甘くそして切ない


控えめでありながら
凛と背を伸ばしまっすぐに目を見つめるあなたは
その内面に獣のようなエロスと
聖女のような高潔さを兼ね備えている


あなたは常に歩んでいる
あなたは留まらず何かを目指している


その何かが私にわからないのは
私がまだ未熟だからであり
決してあなたのせいではない


なぜならあなたは太陽と大地と
そして風のただなかに生きているから


ゆらゆらと黄金の髪を風にたなびかせ
あなたは自信に溢れ私を振り返る

「ついておいで 来られるものなら−−−」


そのワインは一人の女性であり一本の樹である


広々とした草原に佇むその一本の樹は
風を受けて常に揺れ動いている


ざわざわ ざわざわと
生い茂る葉は風に揺蕩いながら
降り注ぐ太陽に煌めいている


その樹は私の総てを沈黙を持って受け入れてくれる


ああ 青春のひととき
私を虜にしたワインよ


あなたは−−−
手を差し伸べればそこにいた


しかし決して届くことの無かった
ポートレートのなかの「マドンナ」である

死ぬ時まで夢を見続けた父、豊多香のマドンナを見つけようとする雫と
死ぬほどワインを飲み続けたライバル、一青が対照的でした。


一青の、〜「第八の使徒」の勝負があらかじめ私を敗北させるために選ばれた一本だとしてもね、〜という言葉が今後のストーリーに陰を投げかけました。
※ただし読者にとっては今更ですがw しばらくこの陰モードは続くようです。


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で、私はワインリストで楽しみたいと思います♪

というかいずれは飲みたいもふくめておさらいリストにします。

今回の連載時期は夏場だったと思われますので、ちょうど泡が多く楽しめたのではないでしょうか。
残念ながらこの時期いろいろ遊んではいましたが慌しくしていましたので連載を追っかけていませんでしたが、実は泡は年がら年中どの食材にも鉄板だと思うので今からでも楽しめたらと思います。
折りしもクリスマス・年末年始と華やかな時期で楽しみですね♪


● シャトー・ランシュ・バージュ(1945)
この5級はおいしいけど・・・若いものでもけっこう高価です。


● クリュッグ・クロ・デュ・メニル(1990)


● パラッツィ テヌータ・ディ・トリノーロ
イタリア長介のマドンナのワイン・・・濃いw


● ラングロワ・シャトー・クレマン・ド・ロワール・ブリュット・ロゼ NV


● シャルム・シャンベルタン '06 ルー・デュモン


● フィリポナ・クロ・デ・ゴワセ 


● ドン・ペリニヨン ミレジメ1973


● ヴーヴ ・クリコ ラ・グランダム 


● 勝沼醸造 アルガブランカ・ブリリャンテ '06*2 (甲州品種)



「出会い」とか「ときめく」とか「煌めき」とか・・・華やかな場に合うのはシャンパーニュでしょう!
前巻で合併の場に合う「出会い」ではじまりの乾杯にSektはどうかとか言っておきながら、シャンパーニュを忘れたのかとw

たしかに和食にシャンパーニュに使用される葡萄品種は少々主張しすぎ感があります。
甲州の泡もいいですが、個人的にはリースリングSektも和食に合うので大好きです。
前巻のバハラッヒャーとかぴったりなのに・・・どうも作者とは意見が合わないようです(笑)




で、二人が選んできたワイン(シャンパーニュ)の審議は続きは次の27巻*3までおあずけです。
初心者の私が乏しい泡の経験のなかでネット等で答えを観ずに最初の文章の部分だけで想像したのは「クリスタル」でした。やはり「煌めき」「高貴」なイメージでした。(もちろんこれは間違ってるらしいですw)



<おまけ(コラムより)>

● テラザス・レゼルヴァ・トロンテス 2008

● フォンセカ・トゥニー・ポート

● ドメーヌ・アラン・ブリュモン ガスコーニュ・ロゼ 2007

● ローラン・ペリエ・ブリュット LP

● シャトー・シマール 2003

  かなり重い目の赤です。これは血のしたたる肉しか考えられないw


● オート・コート・ド・ニュイ・ルージュ 2007/ジャイエ・ジル






漫画『神の雫』のレビュー記事まとめ

26巻 25巻 24巻 23巻 22巻 21巻 20巻 


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*1:いや、美女がサービスカットですがw

*2:写真は2005ヴィンテージのものです。

*3:27巻発売予定は2010年12月22日