昨日買った本
昨日は古本屋さんに行ってきました。
恐らくかなり前からあるお店で、少なくとも僕が高校の頃にはあったので、20年くらい前には確実にあったお店です。
文教堂というお店です。
5冊買って、1,100円!(50円おまけしていただきました)
- 作者: 司馬遼太郎
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1973/05/29
- メディア: 文庫
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- 作者: 司馬遼太郎
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1973/05/29
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司馬さんによる豊臣秀吉を主役にした小説です。
あまり豊臣秀吉という人が、今の僕の知識、感情では好きではないので、本屋さんにいっても買わずにスルーしていたのですが、上下2冊で300円という破格の値段で売られていたので迷わず購入しました。豊臣秀吉は好きではないのですが、いつかは読みたいと思っていたので、こんなタイミングはない!と思い購入した次第。
僕の知識やそれに基づく感情は、今まで読んで来た、観て来た、聞いてきたものによって形作られて来ただけなので、なんの信憑性もないものです。なので、常に自分のそれらに疑いを持っています。勝手に嫌っている人(豊臣秀吉とか)に対して「すみません〜」という気持ちとともに。それらは機会ごとに更新されていくものだと思っています。この本を読んだ後に、豊臣秀吉大好きになっている可能性も否定できませんw
- 作者: 司馬遼太郎
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2002/04/30
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こちらも司馬さんの作品で、徳川家康を主役にしたものです。
まあ、困ったことに、豊臣秀吉以上に徳川家康が嫌いなのですw
この理由は明らかで、司馬さんの「城塞」という大坂冬の陣夏の陣を扱った小説です。そこでの徳川家康は、側近の本多正信と一緒に様々な策略謀略をめぐらせ、ついには合戦に勝利し、豊臣家滅亡に追いやります。
「城塞」は、主に豊臣方をメインにしています。そこには真田幸村、後藤又兵衛、長宗我部盛親、木村重成などなど、実に魅力的に描かれた武将たちが登場します。在野にあった武将たちが、続々と豊臣家の居城である大坂城に入城する場面などは、読んでいるだけで武者震いがしてきます。(特に長宗我部盛親の入城は震える!)それらの武将は、関ヶ原の戦いで西軍についていて負けた側にいたのがほとんどなので、関ヶ原の戦い後は浪人状態であったところを、反徳川家の旗印を掲げた豊臣家に加勢するわけです。一花咲かせてやるぜ!という意気込みが満々なわけです。そういう武将が大半なので、ある種の無秩序が豊臣家側には生まれているのですが、無秩序の中に面白みが生まれるものなのでしょうね。秩序だった中では許されない奔放さを各武将が持っていて、それが戦場でも発揮されます。その動きにそれぞれの武将の魅力が宿って、ひどく魅力的な武将が豊臣家にはたくさんいるように映るのです。
それに対して、徳川家は秩序の中にあります。徳川家からすれば、大坂冬の陣夏の陣は、戦国時代の総決算という位置づけです。事実、歴史はその徳川家の意図通りに進み、この合戦を最後に江戸時代の安定期に入っていきます。徳川家康は、戦国時代という人と人が殺し合いをする長い年月を終わらせた大功労者です。それは実に素晴らしいことなのですが、まあ、単純に奔放に騒いでいる豊臣方の武将を、秩序の大元である徳川家康が捻り潰してくのがとても嫌なのですw そんな単純な理由で徳川家康が嫌いなのですが、この徳川家康観は実に安っぽいものだと自分でも感じています。
なので、「太閤記」同様、ちょっと自分の徳川家康観に幅をもたせたく思っていました。そこのタイミングで、この「覇王の家」を発見したので、即購入。
楽しみ!というわけではないのですが、司馬さんの作品なので面白くないわけありません。
- 作者: 山室信一,中野目徹
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1999/05/17
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amazon紹介文
森有礼26歳,福沢諭吉39歳,加藤弘之37歳,西周44歳….明治6(1873)年,西欧の近代思想・文化を学んだ当時の第一級の知識人たちが参集した結社「明六社」が出発する.政治・経済から男女平等論まで,様々なテーマがそこで議論され,機関誌『明六雑誌』に掲載された.同誌に発表された全論文154篇を収録.(全3冊)
すんごい人たちの集団ですね。日本史で明六社、明六雑誌というのを習った記憶が少しあり、そんな頭で目に入って来た1冊。
幕末・明治初期〜昭和前半に書かれたものにとても興味があります。
書かれていることがその後の未来を予見しているとか、正しいことだ、とかそんなことには全く関心はありません。
ただ、その当時の人がどのようなことを考え、問題にし、興味があり、嫌い、好ましく思っていたのかが知りたいのです。どのような社会的要請があり、例えば日露戦争をしたのか、国際連盟に加盟したのか、二二六事件がおきたのか、大東亜戦争に突入したのか。それを知るには、その当時の人が発言したこと、書いたこと、写したこと、映したことに触れるのが最も有効かのではないかと僕は考えています。
現在から80年前を見て、「なんてバカなことをしたんだ!」というのは簡単です。「なんで軍部なんかに力を持たせたんだ!」「なんで国際連盟を脱退したんだ!」
「なんでアメリカという巨大国家と戦争をしたんだ!」。その言葉は‘正しい’のかもしれません。ただ、優しくはないし、自分勝手だし、思慮深くないものだ、と僕は思います。
その当時、そこに生きていた人たちの必然はあったはずです。現在から見ればどんなにバカなことであっても。
その時代の必然に目を向けたいです。その当時を生きた人たちの恐怖したこと、嬉しく思ったこと、悲しく思ったこと、幸福に思ったこと、欲したこと。。。
それらを丁寧に見つめることで、当時を生きた人々に少しでも近づけ、その人々を背景にした社会的行動・事件・事故の詳細を少しでも理解することができるのではないだろうか。そんな風に考えています。
最後に。
現代人の方が昔の人よりも頭が良い、なんていうのは(言う人がいるのか知りませんが)、かなりの確率でウソです。昔の人の方がずっとずっと頭が良い。勉強をしっかりしていますし。
- 作者: 桑原武夫,加藤周一
- 出版社/メーカー: 潮出版社
- 発売日: 1978/04
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昨今の日本と中国の関係を憂慮して買ったわけではありませんw
ただ、加藤周一さんと桑原武雄さんお二人の対談、というところにグッときただけです。内容が全く違ったもの、例えば「日本文学」についてでも「ザリガニについて」でも何でもよかったです。
正座をして読みたい一冊です。昭和を生きた‘頭の良い人’の代表的なお二人の言葉を身の隅々まで行き届かせたい。心になんてどうでもいいので、身に充足させたい、そんなつもりで読みます。