怒濤の連休、何から書けば

okatake2009-03-23

怒濤の三連休を波乗りし、昨日遅く帰宅。お土産は蓬莱の豚まん、シューマイだ。
いろんなことがありすぎた3日間をどう書けばいいか。20日は雨。五反田で均一を中心に23冊買い、さすがにこれは宅配してもらう。すぐに大崎へ移動。駅前ビル内のホールで「読書の腕前」講座の最終回。ゲストは荒川洋治さん。荒川さんはこの日、金沢から駆けつけ、ぼくはすぐに名古屋。あわただしい邂逅となった。最初につくったプロットにしたがって、荒川さんは喋る内容をずいぶん準備してくださっていたみたいで、その3分の1も話せないで終ってしまった。もうしわけない。この地下にあるホールを進むと、吹き抜けになった広場があり、階上スペースにテーブルと椅子が。あれえ、ここ、昨日「ありふれた奇跡」最終回に出てきた加瀬・仲間が赤ちゃんを預かった場所じゃないかしらん。
金沢からのぞみで名古屋。駆け足で地下鉄に乗り、「シマウマ書房」さんへ。階上の喫茶店にメンバーが集って打ち合わせしているという。じつは、ここでみんなで喋ったバカ話がいちばんおもしろかったが、そのままみなさんの前で喋るわけにはいかない。本番が始まり、受付の「6月のはれ」伊藤・松本コンビに挨拶。今回、イベントに骨折ってくれたリブロ担当の青木も「6はれ」コンビも、中日文化センター「古本講座」の生徒さん。あとで聞いたら、会場にもう一人、やはり生徒だった明治村マニアの女の子も来てたらしい。バタバタして挨拶できなかった。ざんねん。「古本講座」は、生徒がみんな優秀だったのがぼくの誇り。「スムース」の会は、林哲夫さんが作った永久保存、周到な年譜を片手に、同人みんなで創刊当時のことなど振り返る。口だけの山本・岡崎コンビに、それを雑誌というかたちに完璧に仕上げて行く林さん、というのが「スムース」の核だった。それに、この夜ひさしぶりに一堂に会した6人が、雑誌を作る前に、それぞれみんながどこかで知り合っていた、ことを確認する。つまり、集るべくして集ったメンバーだったのだとわかる。会場は立ち見まで出る盛況で、「二月十四日」の作者、金子彰子さんも来てくださった。あわただしくて、ちゃんとお話できなかったのが申し訳ない。
日帰りで参加してくれた晩鮭亭さんが「今年はスムース創刊10周年なので、何か記念誌を出してください」と最後の質問コーナーで言ってくれたのがうれしかった。これもお久しぶりの片岸洋子さんが「山本さん、古本屋を始められるとお聞きしましたが」と、これも絶妙の質問で、山本が真剣にこれからの展望を話していたのが印象的だった。
というふうに書いていくと、これは大変なことになる。
打ち上げ、三次会カラオケと一日を使い切った20日が終る。
21日は朝、山本と古書会館へ。昨日にひきつづき100円均一にへばりついて、山本が次々と掘り出していく。星新一サイン落款本を釣り上げたときは、山本が釣キチ三平に見えた。
スムースメンバーの古本棚のある「リブロ」も偵察。ぼくの棚はずいぶん減っているようだったが、あとで考えたら、「一箱古本市」のほうへ回されているのだった。しかし、各人の棚はさすがに見応えがある。このメンバーで合同古本屋をやれば、すごいことになる、と夢想する。
栄の地下街で昼食を取り、テレビ塔近くのジャズ喫茶「YURI」へ。じつは、二人とも、目的地へたどりつくのにヘマばかりやっていて、とうてい見つけられないと思ったが、あっさり見つかる。これはいいジャズ喫茶だった。昼時で、人待ちができるほど人気店で、しかもジャズには関心ない女の子やサラリーマン、作業員などが入ってくる。きっと食事がおいしいんだ。にもかかわらず、ジャズはBGMというのではなしに、ちゃんと大音量でかけている。待っている人がいたので30分ほどで出たが、こんどは夜に来て、2、3時間はいたい店だ。
「YURI」を出たら、広場で、愛知中高の吹奏楽部が合同で、ジャズを演奏していた。これに聞き入る。よく訓練された、そうとうレベルの高いバンドに思えた。ジャズつながりで、空は青く、風に吹かれてジャズが拡散されていく。いい気分。このあと「一箱古本市」の円頓寺商店街へ。アーケードの長い商店街だが、昭和30、40年代テイストの店がたくさん残っていて、しかもちゃんと営業している。数年前、歩いたときは、がらんとして人影もなかったが、この日はたいへんな人出。第一回としてはナゴヤ一箱古本市」、大成功ではないか。最後にコミュニティセンターで林さん、ぼくのドキュメントCDを見たあと、同人各人の賞を発表。ナゴヤ駅へ戻る途中、目にとまった居酒屋で打ち上げ(これはいい店だった)。最後の最後まで楽しい集りだった。スムースのメンバーとは、一年に一度はこうした集りを持ちたいと、おいしい肴をつつきながら思うのであった。
名古屋ではたくさんの人にお世話になった。とくにリブロの辻山さんと青木に感謝。「シマウマ書房」さんにもお世話をかけた。晶文社の高橋さんも、つねに気を配って打ち上げ含め、スムースのメンバーを大事に扱ってくださった(高橋さんとは、京都のマンガミュージアム杉浦茂展」で再会)。ここに感謝申上げる。
林、山本、扉野、ぼくで京都へ。ぼくと山本は「ディランセカンド」で少し飲む。暴動のように人が路上にあふれた京都の夜。
ここで息切れ。ちょっと「五反田」で買った本を買いておく。
五反田
バンビブック(横山隆一特集)がいちばんの買物で500円。キネ旬ヨーロッパ映画200』も500円。以下は200円が中心で300円がちらほら。世界伝記文庫『野口英世』、今江.長コンビ『ぽけっとにいっぱい』、『百円の百年』は非売品小冊子、『現代詩手帖 滝口修造』、『日本少年百科全集1』(河出、鈴木悦郎が挿絵を)、山口瞳『男性自身』帯付き、『全集・現代文学の発見 言語空間の探検』、『サザエさん 10」、『植草甚一スクラップブック ポルノグラフィー始末記』、R・ラウド『ゴダールの世界』竹内書店、高沢瑛一『事典・映画美』、新潮クレスト『ナターシャ』、加藤周一著作集『日本文学史の定点』、岩波少年文庫『ヴーチャと学校友だち』、集英社夏目漱石全集 別巻』、和田誠『倫敦巴里』、岡田隆彦サイン入り詩集『何によって』、福永武彦『異邦の薫り』、吉行・篠山『ヴェニス 光と影』、『芸術新潮 荒木経惟特集』。これだけ買っても5000円ちょっと。
かなり手加減してこれだけ買えたのだから、山本が力を入れて買えば、軽々と100册は拾い上げるだろう。五反田はそういう場所
車中で読み終えたロバート・ウォード『四つの雨』ハヤカワ文庫は、評判の高い作ながらぼくは不満で、途中から跳ばし読み。代えて読み始めたジョン・ダニング『災いの古書』はやっぱりおもしろいや。

スムースの記事を検索していたら、「林哲夫タレント最新情報」というのが見つかった。林さん、タレントだったんだ!
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