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2012-01-08 年も明けたので心機一転

[]自然数から整数へ、そして有理数へ(その 5) 10:49

今回は後々使う事実からまず証明していきます。

定理

a,b¥omega の元とするとき

a¥geq b¥Leftrightarrow¥exists c(c¥in¥omega¥wedge a=b+c)

(証明)

右から左に関しては b¥geq b,c¥geq 0 から

a=b+c¥geq b+0=b

なので成り立つ.

左から右を示すため命題 P(n) として

n¥geq 1¥Rightarrow¥exists m(m¥in¥omega¥wedge n=m^+)

を用意し, まずこれを示す.

P(0) は真である. P(n) が成り立つと仮定する. このとき n^+=n+1¥geq 1 であり, m として n をとればよいから P(n^+) も成り立つ.

さて a¥geq b とし,

S=¥{n¥in¥omega|b+n¥geq a¥}

とおく. b+a¥geq a であるから a¥in S なので S¥ne¥emptyset. ¥omega が整列集合であることはすでに示したので ¥min S が存在する. これを c とおく.

このとき b+c¥geq a であるが c=0 ならば b¥geq a となり, a¥geq b と合わせて a=b=b+0 であるから成り立つ. c>0 ならば c¥geq 1 だから, 先に示した命題により c=d^+ を満たす d¥in¥omega が存在する. d<d^+ だから d¥not¥in S なので

b+d<a¥leq b+d^+=(b+d)^+

となり a=b+d^+=b+c. (終)

この定理と、自然数の大小に関して

a>b,a=b,a<b

のうちのどれか一つだけが成り立つことを合わせると、任意の二つの自然数 a,b について

a=b+c(c¥in¥omega-¥{0¥}),a=b,b=a+c(c¥in¥omega-¥{0¥})

のどれか一つだけが成り立つことがわかります。(続く)

2011-11-16 移行します

[]はてなブログに移行します 17:15

この度はてなブログに招待していただいたので、様子を見ながらはてなブログの方へ移行していこうと思います。まだちょっと不具合もあるようなので、当面はこちらも継続します。

はてなブログ「Red cat の数学よもやま話・新装開店」

http://mathneko.hatenablog.com/

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2011-11-03 長いけどお付き合いください

[]円周率を解析的に定義する(後編) 01:22

長くなりそうなのでセクションに分けていきます。

指数関数と指数法則

級数 ¥sum_{n=0}^¥infty ¥frac{z^n}{n!}収束半径は無限大です。そこで任意の z¥in¥mathbf{C} に対して ¥exp z:=¥sum_{n=0}^¥infty ¥frac{z^n}{n!} と定義します。e:=¥exp 1 とおくと、任意の実数 x に対して ¥exp x=e^x が成り立つため、複素数 z に対しても ¥exp z=e^z と書きます。ここで大事なことは、指数法則

e^{z+w}=e^z e^w

が成り立つことです。証明は省略します。

三角関数の加法定理

¥exp z の定義式で ziz に置き換えると

e^{iz}=¥cos z+i¥sin z … (1)

が成り立ちます(前編で定義した三角関数変数複素数でも定義できます)。(1) で z¥to -z と置き換えると

e^{-iz}=¥cos z-i¥sin z … (2)

が成り立つので、(1) と (2) を辺辺掛けて

¥cos^2 z+¥sin^2 z=1 … (3)

が成り立ちます。また (1) と (2) で辺辺加えたものと引いたものを考えれば

¥cos z=¥frac{e^{iz}+e^{-iz}}{2}, ¥sin z=¥frac{e^{iz}-e^{-iz}}{2i}

が成り立つことも分かります。これと指数法則から

¥cos(z¥pm w)=¥cos z¥cos w¥mp¥sin z¥sin w

¥sin(z¥pm w)=¥sin z¥cos w¥pm¥cos z¥sin w

という、三角関数の加法定理が導けます。

三角関数の周期

前編で定義した ¥pi について ¥cos¥frac{¥pi}{2}=0 が成り立つことは既に分かっています。これと (3) から

¥left(¥sin¥frac{¥pi}{2}¥right)^2=1

が成り立ちますが、0<¥frac{¥pi}{2}<2 なので ¥sin¥frac{¥pi}{2}>0、したがって

¥sin¥frac{¥pi}{2}=1

です。これと加法定理から

¥cos¥left(z+¥frac{¥pi}{2}¥right)=-¥sin z,¥sin¥left(z+¥frac{¥pi}{2}¥right)=¥cos z … (4)

が分かります。(4) で z¥to z+¥frac{¥pi}{2} として

¥cos(z+¥pi)=-¥cos z,¥sin(z+¥pi)=-¥sin z … (5)

(5) で z¥to z+¥pi として

¥cos(z+2¥pi)=¥cos z,¥sin(z+2¥pi)=¥sin z … (6)

が分かります。これは ¥cos z,¥sin z が周期関数であり、かつその周期が 2¥pi であることを意味しています。

続きを読む

2011-11-02 リクエストにお応えします

[]円周率を解析的に定義する(前編) 17:57

円周率の解析的な定義はいろいろあって、以前も一つ紹介しましたが、ここでは別な方法を紹介します。

1. 次の二つの級数収束半径は無限大である。

s(x)=¥sum_{n=0}^¥infty (-1)^n¥frac{x^{2n+1}}{(2n+1)!}

c(x)=¥sum_{n=0}^¥infty (-1)^n¥frac{x^{2n}}{(2n)!}

証明はそれほど難しくないので割愛します。この事実を利用して、任意の x¥in¥mathbf{R} に対して ¥sin x:=s(x), ¥cos x:=c(x) と定義します。

2. 0<x<2 のとき ¥sin x>0

¥sin x=¥sum_{n=0}^¥infty ¥frac{x^{4n+1}}{(4n+1)!}¥left{1-¥frac{x^2}{(4n+2)(4n+3)}¥right}>0.

実際 0<x<2 のとき

¥frac{x^2}{(4n+2)(4n+3)}<¥frac{4}{2¥cdot 3}=¥frac23<1

である。

2. により 0<x<2 のとき (¥cos x)’=-¥sin x<0 なので ¥cos x0¥le x¥le 2 で狭義単調減少です。また、定義により ¥cos 0=1>0 なので、あとは ¥cos 2<0 を示せば、中間値の定理により方程式 ¥cos x=00<x<2 にただ一つの解を持つことが分かります。

3. ¥cos 2<0

¥cos x=1-¥sum_{n=0}^¥infty ¥frac{x^{4n+2}}{(4n+2)!}¥left{1-¥frac{x^2}{(4n+3)(4n+4)}¥right}

であり 0<x<3 では

¥frac{x^2}{(4n+3)(4n+4)}<¥frac{9}{3¥cdot 4}=¥frac34<1

なので、上式の級数部分の各項は 0 より大きい。したがって 0<x<3

¥cos x<1-¥frac{x^2}{2}¥left(1-¥frac{x^2}{12}¥right)

が成り立つ。よって

¥cos 2<1-¥frac42¥left(1-¥frac{4}{12}¥right)=1-¥frac43<0

である。

以上により ¥cos x=00<x<2 にただ一つの解を持つことが分かったので、その解を ¥alpha とおき、¥pi:=2¥alpha と定義します。この ¥pi が円の直径と円周の長さの比であることは後編にて。

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2011-06-13 インドインド〜♪

[]1 で終わる数による割り算 22:35

前回とは逆(?)に、今度は 1 で終わる数による割り算を考えます。1 で終わる数は一般に 10a+1 と書けます。¥frac{b}{10a+1} (b<10a+1) を計算してみます。まずは

¥frac{b}{10a+1}¥to¥frac{b-1}{10a}¥to¥frac{b-1}{a}¥times¥frac{1}{10}

と書き換え、

b-1=ac_1+q_1 … (*)

と割り算します。b<10a+1 により 0¥le c_1¥le 9 です。この両辺を 10 倍して整理すると

10b=(10a+1)c_1+¥{10q_1+(10-c_1)¥}

となります。計算で分かるように 10q_1+(10-c_1)¥le 10a<10a+1 なので、(*) の方法で求めた c_1¥frac{b}{10a+1} の小数第 1 位と一致します。以下、b_1=10q_1+(10-c_1) とおき、b_1-1=10q_1+(9-c_1) に対して同じように計算していけば、割り算が完成します。

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