神田界隈散歩 

先の土日の始末(BlogUP)もすまぬうちに、やれもう土曜とは…
バタフライのように平日は過ぎていくのもむなしけれ。
えいやと倦怠感を払いのけ出掛けてみると総武線はギュウギュウ満員!!なんで?
それはね、今日は江戸川で花火大会があるんだよ、サクラ!!
なるほど浴衣姿が多いね。ただ男で浴衣が決まっている奴は皆無だな。 甚平姿でうろついてる勘違い野郎も多いしな。ありゃ部屋着、大目に見ても地元の町ん中で着るもんでぃ!!

で、満員の総武線から吐き出されたのはアキバ!! 今日は秋葉原から神田万世橋から神田須田町淡路町、小川町と抜けて神保町を目指すというワケだ。


秋葉原・・・異様ですよね。他の町とは違う人種というか、小太り系がウヨウヨいて、私なんか馴染んでしまいそうな恐ろしさがあります。

駅前では社民党が選挙演説中でした。選挙カーの上には東京比例ブロック代表の若者と保坂展人衆院議員の姿。しばらくすると「社民党の応援に、なんとこの方が駆けつけてくださいました!!」
と・・・

「こんにちは オタクのみなさん!! 麻生太郎です」
ザ・ニュースペーパーの福本ヒデさんです。(笑) 一番笑えたのはこの発言・・・
「みなさん、社民党はまだ存在しているんですよ」
おいおい、社民党さんよ、アキバでこんなことしてていいの?面白いけどね。
さあ、神田目指して歩き出しましょう!!
まずは秋葉原からJR中央線と交わるところが万世橋。有名?な「肉の万世」のビルがあるところです。
向こうに見えるレンガの部分が万世橋駅跡です。神田と御茶ノ水の間にもうひとつ駅を造ったというのは今となっては非常に不思議です。
撮影ポイントは万世橋の上です。1930年に造られたといいます。それ程に意匠的には凝っていないもののいい橋ですね。
橋を渡り、神田須田町へ入ります。このあたりは戦災を免れたところで、ところどころに古い家屋が残っています。
その代表的なものが、ここ。


あんこう鍋の「いせ源」です。建物は先程の万世橋同様の1930(昭和5)年築です。よく残りましたねえ。お店自体は江戸天保の頃にどじょう料理屋を開業したことに始まると言いますから、こりゃ老舗ですよ!!
その「いせ源」の向かいに見えるのが・・・

甘味処「竹むら」です。ここも風情がありますね。この店の横の路地を入っていくと、

ここが神田の「藪そば」ですよ!!
全くこの一角だけは江戸情緒が煮詰まっている感じですよね。平日の夕方にでも一度来てみたいものです。
これから隣の神田淡路町に向かいます。
その角地は5差路で、ここもアジがありました。

この感じいいですよ・・・もう少し人通りがあった方が雰囲気出るのですがね。横尾忠則氏に教えてあげたいような場所であります。

歩いていると所々に古い家屋が残っているのがうれしいですね。ここは神田ですよ!!
ここから神田小川町を抜けて神田駿河台へと歩きました。すると、なにやら不思議な布袋さんを発見!!


三井住友海上火災保険ビルに隣接する緑地帯にありました。軍配を上げて戦う気配をしめす布袋さん。その対面にあったのは・・・太田道灌ゆかりの太田姫神社でした。

この神社も奥の社務所含めて雰囲気ありすぎです!!
平安時代小野篁(おののたかむら)が感応した神を祭ったのを、太田道灌が娘が疱瘡にかかった時に勧請し、やがて江戸城の鬼門除けとして祭ったという、この江戸では非常に大事な神社なのでした。それを徳川家康がこの神田駿河台へ移したそうです。
さあ、ここから神保町はもうスグですな。夕闇せまる中でもたくさんの古本屋が商いをしておりました。
私は何故か土曜日には多くの古本屋が休んでいるものと思い込み、今までこの地には近寄らなかったんですが・・・

今日で、ガチャっと鍵がはずされたような気がします。今日も本を買い求めてしまいました・・・

さてさて、本日神保町を目指したのは古本漁りにあらずして、またしても上方落語・・・神田古書センター5階の「らくごカフェ」で開催される、この会に行ってきたのでした♪



(右上の方の赤丸が「いせ源」「藪そば」、中央あたりの赤丸が「太田姫神社」最後の四角いルートの中に神田古書センターがあります。)

 佐ん吉・ちょうばDESSE!!  inらくごカフェ

あいさつ

桂 佐ん吉    田楽喰い


桂 ちょうば   皿屋敷


中入り とは言え、佐ん吉トーク


桂 ちょうば   青菜


桂 佐ん吉    一文笛

米朝一門の若い衆、ざこば師の弟子のちょうばさんと吉朝門下の佐ん吉さんがついに東京進出です!!
いやあ、こういう会を待っていました。東京ではどうしても開口一番になってしまいますからね。

初めてやってきました「らくごカフェ」は30席に横に長椅子という狭い空間・・・そこが満員になり、追加席まで出されて40人超えという満員御礼となりました。これは私もうれしかったですね。ただ、本人達はモロ緊張!!
「一体どうされたんですか? ナゼこんな大入りに?」と緊張の挨拶・・・。
自己紹介で「ちょうばです」と言うだけで吹き出す方もおられたりして暖かい空気でスタートしました。
佐ん吉さんは「田楽喰い」・・・やはり硬かったですね。兄貴の処へみんなで押しかける前相談から入るフルバージョンでした。独自のクスグリもよくウケていてやっていても気持ちええやろなあ、と思える出来のいい高座でした。
2席目は「一文笛」。もはや半古典になろうとしている米朝師匠作の名作です。チボ−大阪弁でスリの事−の話ですね。やはり東京を意識して人情噺系をぶつけてきたのでしょうか・・・一箇所つまってしまったのがなんともオシい!! やはりこういう話はつまるとキツいですよね。
ただ、今までに何人もの「一文笛」を聴いてきましたが、やはり若い(25歳!!)だけに勢いがあって、それがよかったですよ。また是非聴かせてください!!
さて、ちょうばさん、彼は間違いなく、この世代(彼は今30歳)のTOPランナーになる噺家と信じているのです。
1席目の「皿屋敷」姫路が舞台のお菊さんの幽霊モノですが、江戸で言うところの本寸法といっていい口跡に酔えましたな。ただ、後半は最近みなさんがよくやっておられるお遊びで今風にアレンジされていましたが、聴かせるだけにもう少し抑えられた方が・・・少なくとも私にはその方がうれしいな。
2席目は「青菜」 もっと大きいネタを持ってくるかと思えば「青菜」というのが意表を突いて面白い。やはり聴かせてくれますな。ただ、難を言えば(時間調整で抜かれたのかもしれませんが、)大工のタケが繰り返す「植木屋はオマエや!!」と言うセリフが1回だけなのがフラストレーションとして残ってしまいました。「どつくで、終いに!!」まで連呼して欲しかったですね。

いや、ええ回でした。2回目が12月にあるとか・・・是非チケットを取らなくては!!!