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このページは YAMDAS Project の更新履歴ページです。
コラムライブラリに The Beaten Generation を追加。
タイトルは言うまでもなく The The の THE BEAT(en) GENERATION からとったもので、ホリエモンこと堀江貴文、並びにライブドアについて思うところを書いた文章だが、ずっと風邪気味なため、満足な出来にはならなかったのは残念だ。
『デジタル音楽の行方』への反応も遂に20回目に達した。この本のプロモーションはまだまだ続けるよー。
さて、今回は DJ BAMBOOのブログ/ポッドキャスティングのエントリから引用。
この本を読んでいると、非常にフラットで引いた視点から考えたときに、どういう構造が表現者にとって、最もよい形なのか、深く考えさせられます。
やはり実際音楽に携わる人からの評判はよいのだが、「新しい創傷治療」というサイトで本書への感想を見かけてちょっと驚いた(2006年1月28日)。
本書でも指摘しているが,水道水がただ同然の値段でいつでも使える一方で,高価なミネラルウォーターもどんどん売れている。要するに付加価値のあるものは,それを必要としている人には高くても売れているのである。
ここで書かれる「著作権が切れた楽譜は全てPDFファイルなどにデジタル化して国立図書館などのサーバーに保存し,インターネットを介して誰でもただで楽譜をダウンロードできるようにすればいいのでは」という話は興味深い。
なかなか痛いポイントを突いた分析になっていると思う。Wiki の成功例は実は少なくて、「汎用的かつニッチなテーマ」という難しい条件を満たす必要があるということか。あと共同編集における合意形成の難しさとか。
しかし、最終的には企業における Wiki の利用法の道が見えてくる感じで、こうした分析はありがたい。
ワタシは以前2006年は Wiki が解体される年になるのではと予想したことがあり、つまりは既存のグループウェアやオフィス向けソフトウェアに Wiki が取り込まれるのではと予想したわけだが、「Web2.0とコラボレーションとグループウェア」を読むとその予想は少し外れるかもしれない。
Boing Boing のエントリで知ったのだが、発展途上国に無線ネットワークを構築するプロジェクトが立ち上がっており、そのためのハンドブックが無料でダウンロードできるようになっている。プロジェクトには『Wireless Hacks』(asin:4873111838)や『LinuxサーバHacks』(asin:487311151X)の著者である Rob Flickenger も参加している。ネタ元は Boing Boing。O'Reilly Radar でもティム・オライリーがエントリ書いてるね。
ポイントは sustainable なことであり、自己満足でネットワークをつないで終わり、ではダメで、ちゃんとそれが有意義に使われ、続いていかないといけないわけである。
このハンドブックは書籍としても購入できるようだが、そこで名前が挙がっているオンデマンド出版会社 lulu.com についてはどこかで読んだことがあると思ったら、「ブログベース本の文学賞が誕生」だった。
Rebecca Blood(2006年に入り、遂に彼女のサイトも Movable Type で作られるようになった)のところで知った Chirstian Science Monitor の記事なのだが、俄かに信じがたい気がするが、考えてみればキリスト教もイスラム教も同じ神を信仰しているわけで。
これを読んで "Chrislam" という言葉を知ったわけだが、chrislam.org がその公式サイト(って何?)なんだろうか。
Wikipedia でも早速見出し語になっていた。
これまた Rebecca Blood のところで知ったのだが、今年のサンダンス映画祭の短篇部門の作品がダウンロード可能になっている。CNET の記事によると73人の映画製作者のうち50人がそれに同意したそうな。
サンダンスというと何といってもインディペンデント映画のための映画祭なわけだが(コーエン兄弟の『ブラッド・シンプル』が第一回のグランプリ)、個人的には一時期ほどの注目を集めていないように思う。ウェブも巻き込むことがインディペンデント映画には欠かせないと思うし、この流れは強まるのではないか。
CNN の記事を見たときは、「ショーン・ペンさんの弟」とは何だ! クリス・ペンはクリス・ペンだろうがゴルァ! と激怒したわけだが、記事の内容もひどい。出演作のトップに挙げられている『マルホランド・ドライブ』ね、あれクリス・ペン出てないよ。どうやら『Mulholland Falls』の間違いらしい。ふざけた話だ。
40台に入り、これから俳優として円熟していけたはずなのに。もっといろんな映画で名バイプレイヤーぶりを見せられたはずなのに。本当に残念である。
出演作でもっとも知られているのはタランティーノの『レザボアドッグス』なのかなと思うが、ワタシとしてはロバート・アルトマンの『ショート・カッツ』とアベル・フェラーラの『フューネラル』を推したい。
『ショート・カッツ』はアルトマンお得意の群像劇で、ペンはジェニファー・ジェイソン・リー(最初彼女と分からなかった)と夫婦役なのだが、最後に決定的な破綻を起こす役柄で、それはともかく何でこの名作の DVD が出ていないのか理解できない。
『フューネラル』は、クリストファー・ウォーケン演じる長男のファミリーへの忠誠とペン演じる次男の信仰への忠誠の衝突と破滅の物語なのだが、ニューヨークマフィアとしておなじみの怖い人を演じるウォーケン様に一歩も引かない演技を見せていたペンは、本作でヴェネチア国際映画祭の助演賞を受賞している。
『フューネラル』自体は尺が短くて、マフィア映画に必要なダレやタメがなくて映画として傑作というわけではないが、殺される三男役がヴィンセント・ギャロだったり、あとその敵役としてベニチオ・デル・トロも出ていたり、今観るとなかなか壮観である。
ジョン・ケイルの仕事で広く知られているのは何といってもヴェルベット・アンダーグラウンドだろう。今年公開されるイーディ・セジウィックの自伝的映画『Factory Girl』ではウィーザーのメンバーがルー・リードとジョン・ケイルが演じるらしいとか、93年のヴェルベッツ再結成ライブの DVD もまもなく日本でもリリースされるとか現在もそっち関係の話題にはことかかないが、彼のソロでワタシが自信をもってお勧めするのは、70年代アイランド・レコード在籍時の作品である。
ちょうど『Slow Dazzle』が980円だったのでこれを取り上げたが、実を言うとアイランド時代のアルバム三枚+未発表曲数曲を CD 二枚に収めた『The Island Years』のほうをお勧めしたい(このアルバムは iTMS でさらに安価に買える)。
この当時のアルバムのポップさとエキセントリックさの共存は、これらにプロデュースで参加しているブライアン・イーノの同じく70年代の作品と共通するものだが、イーノのアルバムに比べると実験性よりも(ケイルにしては珍しい)ロック的攻撃性が勝っている。
特にこの『Slow Dazzle』を聴くと、パティ・スミスのアルバムのプロデュースといったパンク期のケイルの仕事につながるのがよく分かる。"Dirty-Ass Rock 'N' Roll" 、"Darling I Need You" あたりなどまさにそうだし、一方で楽聖ブライアン・ウィルソンに捧げる "Mr. Wilson" や "I'm Not the Loving Kind" の美しさなど聴きどころは多いが、ベストトラックは何と言ってもプレスリーの "Heartbreak Hotel" の凶悪なカバー。死ぬほどかっちょいい。
『デジタル音楽の行方』だが、日経NETWORK2006年2月号の「読書の時間」で取り上げてられていた。
今回はまず、Neoki'sキングダムライフの「「デジタル音楽の行方」に対する回答」から引用する。
さて、話は進み著者がこの書籍で訴えたかったこと。それは、今後レコード会社は「エンタテインメント会社」に脱皮しないと恐竜のように絶滅する、ということ。そして、原盤ビジネスの将来性を「ウォーター・ビジネス」に例えている。
そしてその後本書について同意する点と意見を異にする点を書かれているが、確かに車の中での音楽環境についてはいろいろアイデアが出そうである。
続いては以前にも紹介したが、id:ktdisk さんの文章。
このようにしっかり読み込んでいただいた上に、本のヴィジョンをさらに押し広げる文章を書いてもらえるとは訳者冥利に尽きる。本当にありがたいことである。
ちょうど『Joel on Software』(asin:4274066304)を楽しく牛歩の歩みで読み進めているのだが、なんともいえない形で Joel Spolsky の名前を見ることとなった。
Scripting News で知ったのだが、Chris McKinstry という人工知能の研究者が Joel on Software のディスカッションフォーラムと彼のブログで自殺予告で行い、23日に自殺してしまったとのこと。Joel Spolsky はこれを受けてディスカッションフォーラムの閉鎖を宣言した。
今週、日本ではホリエモン逮捕の過剰報道に明け暮れたわけだが、ブログが単なる「日記」なんかじゃない形でその人の生と死を表現するのを見てしまうことについて考えてしまった。いずれにしても故人の冥福を祈る。
結局昨年末は Blog of the Yeah! とかやらなかったのかな?
Boing Boing に告知があったが、Bloggies も今年で6回目になるんだね。
この賞はまあ細かくジャンル分けしているので、有名海外ブログをちょっと見てやろうかという場合にノミネートされているものからチョイスするというのも手だろう。しかし、Weblog of the Year の候補の半分は知らないブログだったけどね!
Best Asian Weblog に、Tokyo Girl と Tokyo Times という二つの東京ブログ(?)が選ばれてますな。
オライリーがまた仕掛けてきた。Safari Bookshelf の新サービスとして、まだ完全に編集されていない状態の発売前の書籍にアクセスできるサービス Rough Cuts の立ち上げである。
とりあえず四冊が対象になっているが、Ajax Hacks や Ruby on Rails など楽しみにしている人が多いであろうブツがラインナップに入っているので、興味のある人は FAQ を読んで検討されてもよいだろう。
Rough Cuts についてはティム・オライリー御大が The Long Snout という長文エントリで解説しているが、うーん、ちょっと長くてよく分からん。
100秒の映像コンテストなんてのは別に珍しいものじゃないのかもしれないが、出品作品について、
という二つの条件を付けるというのは面白い。
締め切りは5月1日で、日本からの挑戦者が出てくるとよいね。
今週末は旅行していたので本家の更新はなし。
そのかわりといってはナンだが、先週気になるニュースがいくつかあったので、それにかこつけて『デジタル音楽の行方』の内容を紹介しようという魂胆である。まぁ、以前にも「『考えるヒント』で読み解く!」という文章を書いているがその要領で。
ハワード・スターンについては町山智浩さんの日記が詳しいが、彼も移籍する衛星ラジオについては『デジタル音楽の行方』でも「DJの帰還」として、
衛星ラジオ放送局は、DJのパーソナリティとヴィジョンがリスニング体験の重要な部分だった、従来の音楽ラジオの全盛期と似だしている。これらのデジタルDJは、従来のラジオのもっとも優れたところにデジタルな発見と双方向性を融合できる放送形式に期待が高まっている。(95ページ)
と評価されている。国土の狭い日本では衛星ラジオのありがたみが伝わりにくいので、渡辺千賀さんの文章は具体的で分かりやすいサンプルだと思う。
一方で従来のラジオがヒット曲偏重などの理由で多様性、そして影響力が失われていることが『デジタル音楽の行方』で繰り返し説かれているわけだが、渡辺さんも書くようにラジオという媒体そのものの力が日本のラジオとは桁違いなのである。
ハワード・スターンの問題などで保守性が批判される(例:ポール・クルーグマン「影響力の伝達経路」)クリア・チャンネルだが、
クリア・チャンネルは最近、ライブショーの録音に関する非常に重要な特許を取得しており、今ではライブショーの終了後すぐにライブ録音を販売することに関する独占的特許を保有していると主張している。クリア・チャンネルはまた、アーティストのマネージメント、出版、ツアー、その他の活動に関し、広い視野を持って新人アーティストにシードキャピタルを提供する事業も始めている。明らかに、クリア・チャンネルは注目すべき企業の一つである。(90ページ)
というのを認めざるをえないのだ。上に挙げられている活動を一つでもやっているラジオ局は日本にある?
「音楽の類似性」というのはレコメンデーションを行うのに重要な技術である。『デジタル音楽の行方』でも、
音楽のレコメンデーション、プレイリストの共有、協調フィルタリング、そしてエージェントスキームの重要性はどれほど強調してもしすぎることはない。レコード評からMTVにいたるまで、数千人もの音楽マーケティングの専門家が、オフラインの世界でこのクルミ割りに挑戦してきたが、いよいよデジタル技術がこの聖杯に手を伸ばすわけだ。(231-232ページ)
という前置きをして音楽の類似性検索技術について書いているが、そこで紹介される MusicGenome の話あたりを訳しているとき、その技術を利用したサービスである Pandora がニュースになっているのを見かけて、その偶然に驚いたのを覚えている(参照:音楽の遺伝子を分析したストリーミングサービス「Pandora」)。
類似性検索技術が今後発展したとしても、レコメンデーションに関しては人間の役割は非常に大きい。『デジタル音楽の行方』でもそうした「目利き」として "tastemaker" という言葉が何度も使われている。
先日、このあたりについてオライリー・ジャパンの編集者の方とメールのやりとりがあったのだが、『デジタル音楽の行方』では「レコード会社ではなくアーティストこそがブランド」という記述があるが、それを出版にあてはめた場合、オライリーはそれ自体がブランド価値を持っている稀有な出版社と言える。
Web2.0 がその代表だが、ここ数年のティム・オライリーを中心としたオライリーの「仕掛け」には批判もあるが、単なる出版社にとどまらない「目利き」への志向であるのは間違いない。そしてその原動力は危機感だろう。オライリーですらそうなのだから、音楽業界はそのあたりぬるいと思うね。
あんまり『デジタル音楽の行方』の話題ばかりだとうざがられそうだが、まずは中川一郎さんの「デジタル音楽の行方」の感想の冒頭を引用。
自分の音楽・歌をやる諸君。特に、現時点において、自分の音楽・歌の活動において、経済的に失うモノを持たない諸君。ぼくもそのような諸君の一人だ。
そのような諸君にとっての福音だ。その福音がしっかりと論理構成され、そして、様々な事例でバックアップ。
中川一郎さんは Amazon のカスタマーレビューも書いてくださっており、ありがたい話である。
続いては、Stageflight の「ウラ琉球ミュージシャン達へ」から引用(改行は修正)。
デジタルのもたらした音楽環境の変化と未来が書かれているのですが、とてもわかりやすい。この本のポイントは、マーケティング的見地、企業家的見地を保ちながら、ミュージシャンがリスナーへ発信する事への糸口を書いている事。
最後にマモログ@mobileの「どこのどなたが」から引用(改行は修正)。
『デジタル音楽の行方』という本を読んでいる。提示されている将来の予想は、まだちょっとファンタジックに思えるけど、今の状況やなんかは、まったくもって同感。
励ましと、ヒントをたくさんもらえる本。
ワタシはただの訳者に過ぎないわけだが、やはりこうした感想をいただけると励ましになるのは確かである。
Inteligent Enterprise Magazine に掲載された Wikis: Enabling Effective Knowledge Sharing Across the Organization を塚本さんが解説している。実は翻訳も終わっていたのだが(以下略)
「「できる」Wiki構築術」として紹介される成功した Wiki サイトのキーファクターが興味深い。
2006年は日本でも企業における Wiki 利用が進んでほしいですな。
まちゅダイアリーで人狼BBS まとめサイトを紹介したプレゼン資料が公開されている。PDF 版にもリンクしておく。
Wiki でまとめサイト、というのは非常にポピュラーな Wiki の利用法の一つだが、サイト構築の動機から Wiki の習熟度とページ構成の関係まで分かりやすく書かれていてとても面白かった。ここで書かれる工夫点は、同じく Wiki に慣れていない層に Wiki サイトを提供する人の役にもたつだろうし、最後に書かれる「コミュニティ志向のWikiエンジン」というのも大きなヒントだ。
しかし、Wiki小話/Vol.5 のページをみると、まちゅさんも参加できる模様。
個人的には児玉サヌールの名付け親として馴染み深く、また最近では「Google Base論。」が話題を呼んだ(当人からするとただのネタ記事らしいが)江渡浩一郎さんが、本家日記とは別に CODE blog の中でブログを始めていた。
江渡浩一郎さんの過去の仕事については Rubyist Magazine でのインタビューが詳しいが(前編、後編)、WikiSym 2005 での論文発表に続き、WikiSym 2006 では運営委員として活躍されるとのこと。
アルファベット順というのは分かっているが、Symposium Committee として Ward Cunningham の次に江渡さんの名前があるのを見ると盛り上がるな。
同日に CNET Japan に掲載された記事であるが、両者には共通点がある。いずれの記事にもローレンス・レッシグの名前が登場することである。しかし、それぞれの記事で Lawrence Lessig、Larry Lessig と表記が揺れている。これは原文そのままなのだが、日本語記事にする段階で統一してほしいし、何よりなんでおたくのサイトでブログの日本語訳を掲載されている人までわざわざ原文表記するかね?
CNET Japan の編集方針には以前にも中指を立てたことがあり、こいつらのレベルは承知しているから、前者の記事でレッシグブログの関連エントリをリンクするといった創造性(?)は期待しない。しかし、レッシグの著作の最低限の邦訳情報も載せないのは怠惰だろう。
yomoyomoの訳書・執筆記事に Software Design の「Wikiつまみぐい」連載情報(第七回)を追加。2006年2月号が昨日発売されています。
今回は「2005年はWikiの年だったのか?」という2005年回顧の文章だが、誤解を恐れずに書けば、2006年は Wiki の解体の年になるかもと思う。
今月号の Software Design は、連載以外でも何気に Wiki ばな関係者が名前を連ねていて、特集「今すぐできる最新検索システム」ではたつをさんが「検索システム最新動向2006」、かずひこさんが「tDiaryとHikiへRastを実装」を執筆しており、第2特集「WebDAVサーバ構築パーフェクトガイド」はおなじみ id:wakatono さんが一人で書かれている。
興味のある方は書店でどうぞ。
今頃紹介するのも申し訳ないが、『デジタル音楽の行方』を「これまで一人でもやもや考えていたことについてアタマを整理する助けになった」と2005年ベストに選んでいる方がおられた。ありがたいことである。
一方で SAMARQAND さんの「プログレの歩み」というエントリに CYKICK.ORG さんがコメントで『デジタル音楽の行方』に言及されている。
いろいろ載ってて読まないより読んだが良かったな、という感想です。その中に書いてあるCD Baby(外国)は少ない成功例(サイト)だそうです。
うーむ、微妙。それはともかく、これは以前に紹介済だが、CD Baby が日本進出した CD Baby Japan が立ち上がってますよん。
とりあえず感想のバリエーションは出揃った感じですな。これからは Casual Thoughts about Any Phrase の「"Mashup"と創造性の喚起」のような『デジタル音楽の行方』を援用したエントリが出てくるとよいなと思う。
Honolulu Star Bulletin で21年のキャリアを持つベテランコラムニストが、Wikipedia のコンテンツを剽窃していたことを Wikipedia 上で暴露され、辞職に追い込まれたという話。
「Wikipediaは果たして「オープンソース」なのか」によると、New York Timesは、自社の記者に対し、Wikipediaを情報源として使用することを禁じたそうで、個人的にはそれは厳しいんじゃないかとも思うが、剽窃のレベルまでいくのはそりゃいかんよな。
あと Wikipedia のコンテンツを再利用する場合、当然ながら GFDL というライセンスが問題になるわけだが、これがなかなか難しい。そのあたりの話については、次回の「Wikiつまみぐい」で解説がなされているので是非読んでいただきたい。
言わずとしれたセキュリティ研究家である Bruce Schneier による論説なのだが、この邦題はおかしい。
というのも原文のタイトルは Anonymity Won’t Kill the Internet で、つまり、「匿名性はインターネットを殺さない」である。邦題のようなどっちつかずの一般論を述べたのではなく、彼が常にそうであるようにはっきりとした attitude を表明した文章である。長ったらしいタイトルになってしまうだけならまだしも、お前らが勝手に穏便に書き換えてどうすんだよ、HotWired。
本文における「問題とすべきは、匿名性ではなく説明責任なのだ」という主張は、この文章でも引き合いに出される最近の Wikipedia を巡る問題に当てはめても出発点として妥当なものだと思う。
ただ現在の Wikipedia のユーザ登録は緩すぎるので、せめてメールアドレス登録ぐらいまでは担保すべきだと思うが、少なくとも、
歴史的に説明責任は身元情報に結び付けられてきたが、そうしなければならない理由はない。
というインターネット時代のまっとうな認識が広がってほしい。
さて、これはこれまで何回も書いてきたことだが、Bruce Schneier の『Beyond Fear』(asin:0387026207)の邦訳はやはり出ないのだろうか。となると、『暗号の秘密とウソ』(の第二刷。第一刷は誤植が多し)がもっとも広く読まれる彼の著作ということになるか。
LWN の記事で知ったのだが、OSDL のサイトで「先行技術としてのオープンソース」についてのプロジェクトが始まった模様。
GNU GPLv3 の草案がソフトウェア特許への対策を考えたものになっていることを引き合いに出すまでもなく、フリーソフトウェア/オープンソースにとってこれが脅威であるのは間違いないわけだが、防御一方になるだけでなく、このプロジェクトのようにオープンソースに実装された先行技術を明らかにして新規性のない特許を潰し、そのためにコミュニティを利用する試みは必要だろう。
ゴールデングローブ賞が発表され(我らがシーマン、フィリップ・シーモア・ホフマンおめでとう! 以前触れたジョニー・キャッシュの伝記映画も賞を取っているね)、賞レースも残すはアカデミー賞になるわけだが、ロバート・アルトマンが特別功労賞をもらうとのこと。アルトマンはワタシも大好きな映像作家なので、特別功労賞であれ彼の功績が認められるのは嬉しい。
ワタシ的には、自分を干したハリウッドを辛辣に笑い飛ばしたティム・ロビンスの出世作でもある復活作『ザ・プレイヤー』(asin:B00005HKPM どうして廉価版が出ないんだ、ゴルァ!)がリアルタイムに映画館で観た作品ということもあり、一番好きなのだが、やはり一般的にはパルムドールをとった『M★A★S★H』ということになるのだろうか。
実はちょうどこのスペシャル・エディションをベンジャミンに借りて久方ぶりに観ているのだが、つくづくアルトマンは「人間嫌いを極めて人間的に撮る」巨匠だと痛感した。以前観たときは、フェミニストでないワタシが観てもちょっと女性蔑視的かなと思ったが、やはり文句なしのブラックユーモアの傑作である。時間があったら改めて書くかも。
いきなり関係ない話で恐縮だが、大相撲中継にデーモン小暮を呼ぶのはいいが、なんでアナウンサーの呼びかけ、テロップにまで「閣下」をつけるんじゃ? ……と思ったらデーモン小暮閣下までで芸名なのね。
さてこないだ予告した通り、新年一発目にレンタルして観た映画だが、あまりにも良かったので Amazon でぽちっと買ってしまった。だって980円なんだもん。
前から観たいと思いながら観るのが遅れたのは、レンタル屋でホラーコーナーのゾンビ映画が集まった一画になかったので、てっきり未入荷かと早合点したせいだが、コメディコーナーを探さないといけなかった。
ワタシのようなイギリスのコメディが好きな人間にはこたえられない映画である。パブが世界の中心で、午後の紅茶は欠かせないし、主人公が武器にするのはクリケットのラケットというのが最高だ。
だらしない主人公がうだつのあがらない日常を送り、彼女に愛想をつかされている間に周りがゾンビだらけになっているという設定が楽しいし、結局はなじみのダチと飲み屋でくだらない話を駄弁っているのが一番楽しいという価値観は、ダメ人間なワタシも大いに共感するところだ。
本作では音楽が重要な役割を果たしている。ロックを知らないと本作は楽しめないと脅す輩は無視してよいが、知っていたほうが楽しめるのは間違いない。ゾンビに対してレコードを武器に立ち向かうという時点でバカなのだが、プリンスの『パープル・レイン』は投げちゃダメだけど『バットマン』のサントラならいいやとか、ストーン・ローゼズの『セカンド・カミング』なら投げてもいいだろという友人に「俺は好きだって!」と反論する主人公とか、場違いなシャーデーは案の定元カノのレコードだとか笑える。『フル・モンティ』(asin:B0006TPEVA)に続き本作でもダイアー・ストレイツが蔑まれているわけだが、これは彼らの『Brothers In Arms』(asin:B0000242CG)がイギリスで一家に一枚規模で売れたからというのもある。ワタシはマーク・ノップラーのギター大好きです!
そうそう、本作ではクイーンの楽曲が効果的に使われている。が、ワタシは狙い過ぎの感がある "Don't Stop Me Now" よりも、エンディングのあの曲のほうがグッときた。ジョン・ディーコンも草葉の陰で喜んでいることだろう(死んでないって!)。
またゾンビ映画としても、動きがのろいロメロ直系の設定をうまく使っているし、繰り返しのギャグが必ずしも成功しているとはいえないが、主人公が家を出てからの何気な長回しや、「計画」を話すときの音楽にゴブリンのアレを使うなど、カメラワークも含めセンスがよくてとにかく楽しめた。
『デジタル音楽の行方』だが、楽天ブックスにもレビューがあがっている。23才男性のジュン4335さんのレビューを全文引用。
音楽業に携わるもの、特にレコード会社関係者やミュージシャンは一度読んでおく事をお勧めする。既存の音楽業界のシステムに対する改善点が見えてくる。専門書としては★★★★★
逆に、音楽業界人以外が読んだらつまらない本である。
最後にガクっときてしまったので、週刊アスキー1月24日号171ページ「今週の一冊」として掲載された藤本健氏のレビューからところどころ引用させてもらう。
普段から感じている疑問に対し違和感のないわかりやすい回答をしてくれるのが本書だ。
最初はアレ? と思うが、一歩引くとまさにそのとおりという内容がズラリと並ぶ。
普段から音楽の著作権などに疑問を持っている人はもちろん、すべての音楽ファンにぜひ一度目を通してもらいたい一冊だ。
元気が出てきた(笑)。関係ないが、週刊アスキーって瀬名秀明が小説を連載しているのね。
週刊ダイヤモンド2005年12月31日、2006年1月7日新年合併号の「新刊フラッシュ」の欄に書誌情報が掲載されたらしい。『デジタル音楽の行方』が取り上げられた紙メディアをご存知の方は当方までご一報いただけるとありがたいっす。
週刊アスキーを買ったついでに本屋で久しぶりに技術系の雑誌をいくつか見たのだが、オープンソースマガジンを読んでいて、GPLv3 についての初の国際カンファレンスが開催されるのが今週であるのを思い出した。
このカンファレンスにはシュッシュッ神こと八田真行さんが参加されるので、氏のレポートを期待することにする。
先週はウィキペディアのラルクの項にハイドの身長は156cm、と書くと数時間以内に消される件で不謹慎ながら大笑いさせてもらったが、Wikipedia が犯罪に利用されたとなれば笑ってばかりもいられない。
しかし、またしても不謹慎を言わせてもらえば、人気ロックバンドのような多くの人の目につくところでなくイギリスの貴族のページというそう人気もなさそうなところを書き換えて身分詐称に利用することを考えたこの Joshua Gardner 22歳はなかなかやるな。Seigenthaler 名誉毀損事件にしても同じことが言えるわけだが、Wikipedia のどのページにも十分な目玉が光っているわけではないのは明らかなわけで。
今回の場合、本名で Wikipedia にアカウントを作ったことが発覚の契機となったわけだが、性犯罪者リスト公開の是非、匿名性の問題も含め難しい問題をはらむ話を考えざるをえないのは確かである。
一気に問題を解決する妙策なんてないのだから、取り急ぎ Jimmy Wales がうっかり口を滑らすたびに問題にならないような集団運営体制を整えるのが急務じゃないだろうか。
日本情報処理開発協会が開催した P2P の研究会における発表スライドを産業技術総合研究所の首藤一幸さんが公開している。
最後あたりになると発表を聞いていない人間には難しいが、Unstructured overlay と Structure overlay という切り口自体ちゃんと考えたことがなかったのでためになる資料なのは間違いない。
P2P 方面の技術動向に興味のある方は目を通しておくべきでしょう。
先ごろ Mind Hacks の日本語訳も刊行されたが、それと同傾向と思われる『Mind Performance Hacks』がオライリーから刊行されるとのこと。
著者が違うから続編ではないのだろうが、『Mind Hacks』が最新の脳科学を基にしたなかなか面白そうな本になっていたので、こちらも期待できそう。
こんなにぽんぽん DVD が980円で売られると、洋楽輸入盤を対象にAmazon980円劇場なんてやっても見劣りしちゃうよね。それに今なら Amazon でさらに10%引きだし!
さて、今回のラインナップで目につくのはなんといっても『デストラップ/死の罠』。
あとアントニオーニがパルムドールを取った代表作『欲望』がラインナップに入っているのが嬉しい。
Kuwata Chikara さんの Diary で、サンボマスタージェネレータができているのを知る。受けた。
それを作る契機となったのが、以前ワタシが戯れに書いた文章もあるとのことで恐縮至極である。
せっかくなので試しに一つ。
小野島大さんが『ロックがわかる超名盤100』(asin:4276352045)という本を書かれている。ワタシが選んでもこれは入るなと思うディスクが多くて読んでいてとても好感が持てたお勧めの本なのだが、この本で一番最初に紹介されているのがこの『ペット・サウンズ』なのに最初むむっと唸った。
言わずと知れたビーチボーイズの代表作、というより小野島さんでなくてもロック史上に残る大名盤として散々語られてきた一枚である。日本盤(asin:B0009OAUC0)では山下達郎が一見冷静に見えながらその偏執的な気質をいかんなく発揮したライナーを書いている。
それについてワタシが何か付け加えることがあるのかというと、特にない。
というか、ワタシ未だにこのアルバムがよく分からないのである。もっと書けば、アルバムを通して聴いていると、最後あたり眠たくなってしまう。
ビーチ・ボーイズで好きな曲はいくらでもある。『ペット・サウンズ』時代の楽曲でも「グッド・ヴァイブレーション」なんてかなり好きだ。もちろんこの『ペット・サウンズ』の中にも "God Only Knows" など好きな曲はいくつかある。しかし、アルバム総体としては、どうも世間で言われるほどの名盤とは思えないのである。
しかし、これはそれほど悲しいことではない。ワタシは元々音には鈍いほうだし、それに「歳をとってはじめて分かる音」というのも確かに存在するのである(昔はそうした言い方を嫌っていたが)。
そうした意味で、近年のブライアン・ウィルソンの作品でいえば『Imagination』(asin:B000007NCL)を愛聴したように、このアルバムの真価を味わう楽しみが自分には残っている、と都合よく考えることにしている。
『デジタル音楽の行方』だが、Daily NOG における感想が、Amazon レビューに対する反論になりますな。
同じことが繰り返しいろんな例示で提示されていて、わかりやすいつくり。音楽産業とレコード産業の違いってのが浮き彫りになってますな。
あと週刊アスキーに「今週の一冊」として紹介されているらしい。これは読まねば。
先日 Wiki の語源について疑問をちらと書いたところ、塚本さんがミイラ採り的に調べてくださった。ありがたや。
backronym という新語について知ることもできてよかった。なるほど、後づけということか。先に YAMDAS Project というサイト名があるところに、YAMDAS とは……の略でと言うようなものだな。
塚本さんの文章の終わりがとても素敵である。
自分でもその存在を忘れた頃、仕事に疲れた夜なんかに唐突に頭に浮かび思い出すのが折田先生像のことである。
知らない人はいないとは思うが、「折田先生を讃える会」を改めてリンクしておこう。
そのおとこ、和田につきで知ったのだが、Wikipedia(もちろん日本語版)に折田先生像のエントリができていた!
しかし、スッパマンの写真にモザイクがかかっているのが笑えるな。
たつをの ChangeLog で知ったのだが、今年はモーツァルト生誕250周年らしい。
たつをさんは「100曲モーツァルト、10枚10時間3000円」なるものを紹介していたが、そんなしょうもないものを聞くくらいなら、映画『アマデウス』ディレクターズカットを3時間じっくり観るほうが遥かに楽しいこと請け合いである。
アマデウス ディレクターズカット スペシャル・エディション [DVD]
この映画についてはワタシが以前書いた文章を読んでいただくとして、単なる伝記映画みたいな冗長なものを予想していると驚くよ。「映画というものの頂点の一つ」という感想は今も変わらない。
ところで Featherston Blog によると、大英博物館所蔵書籍のオンラインギャラリーサイトに MOZART'S MUSICAL DIARY が公開されている。
ShockWave を利用してスキャンされた本が音声つきで読め、モーツァルトの場合楽譜も見れるし、当然楽曲も聴けるというマルチメディアなコンテンツなのだが、読み込みに時間がかかるのが難点。
Producing Open Source Software: How To Run Sucessful Free Software Project
昨年紹介したことのある『Producing Open Source Software』のレビューが Groklaw において公開されている。
何でこの本を改めて紹介するのかというと、こないだのときは知らなかったのだが、この本の内容は著者の Karl Fogel によりウェブサイト上にクリエイティブ・コモンズライセンスのもとで全文公開されているので。本に興味を持った人は、ためしにこちらから少し読んでみるのがよいだろう。
先日 YouTube で見れるデヴィッド・ボウイのレア映像について書いた際にちらと書いていたら、id:tamura さんが教えてくださったページである。
ワタシが小耳に挟んだ話は本当だった。『宝酒造 純ロック・シャパン』とな……
上のサイトの別ページを見て、「クリスタル・ジャパン」というこれにかこつけた日本限定シングルをリリースしていることも知る。
しかし、である。何でボウイが焼酎のコマーシャルに出ていたのだろう。1979、80年あたりの話らしいが、『Let's Dance』以前の現役バリバリの頃やで(いや、今も一応現役ですが)。シリアスそうな顔をして写真におさまっているが、所詮は焼酎のCMである。
今となっては、宝酒造の社長に弱みでも握られていたんじゃないかとすら思いたくなるが、結局ロックスターはファンの過剰な思い入れと別次元でものを考えているということか。
そのボウイは今年のグラミー賞で特別功労賞を受賞する模様。
Technical Knockout に2006年を占うを追加。Edward W. Felten の文章の日本語訳です。
babie さんもお気づきのように HTMLコメントに原文を入れているので、翻訳におかしなところがあれば訳者に指摘してください。
Ed Felton の文章は過去何度も訳しているが、彼が毎年行う Predictions は、確か一年前あたりも訳そうかと思ったんだっけ。過去の Predictions については、その結果も分かる以下の採点評エントリを参照のこと。
さて、今年の予想はどの程度あたるのだろうか。
あと関係ないんだけど、古畑任三郎の第一話「死者からの伝言」の犯人は裁判で無罪になったのだから、岡田斗司夫の文章における「出所」云々はおかしいんじゃない? 殺人以外で実刑を受けたという設定があったのかな?
『デジタル音楽の行方』だが、Amazon.co.jp に二件レビューが公開されている。
「著作者なら必読!」という星五つの評と「大筋は認めるが、根拠が希薄」という星三つの評の二つなのだが、個人的には後者の評における、
解説で津田大介氏が音楽配信ならではの成功例として、世界中でダウンロードされた布袋とBOOMをあげていたが、本書では、そういった事例紹介が少なく、CDの売上げや価格など、データも非常に少ない。
という部分には同意しかねる。事例紹介にかなりページを割いていると思うし(それを踏まえて同じ結論を手を変え品を変え、角度を変えて繰り返し説明する構成なのは前書いた通り)、図表こそないもののデータが少ないとは思わないんだけどな。
あと余談だが、デジモノに埋もれる日々に脱・メディア宣言! - 購入したいのは「コンテンツを楽しむ権利」というエントリがあるが、これなどまさに『デジタル音楽の行方』で語られる「水のような音楽(Music Like Water)」モデルだと思う。
ワタシが昨年「歴史は性懲りもなく繰り返すが、何もかもが懐かしいなどとは思わない」を書いたときに期待していたのは、セマンティック・ウェブの研究をしている人たちなどからの批判だった。のだが、ワタシが知る範囲では目立った批判はなかった(あったら教えてください)。
まあ、単にそうした偉い方々はワタシのサイトなど知らない/ワタシなど相手にしていないということだと思う。
Enterprise Watch におけるシックス・アパートの平田大治さんのインタビューに我が意を得たりと思ったところがあったので引用する。
SGML(Standard Generalized Mark-up Language:文書の論理構造、意味構造を記述する言語)ベースといいますか、これまでのHTMLによるWebはデータベースとしてはボロボロで、至るところでリンクが切れてしまってました。だからといって、セマンティックWebの理想通りにRDFやXMLベースの世界を作ろうと思っても、それがすぐに成立することは難しい。
それでも、多少中途半端であっても、少しずつWebの構造化を進めるために、RSSをはじめとする小さなフォーマットの普及を目指す人たちがいます。そういう努力を続ける人たちに対していろいろいいたがる人もいるし、批判はありますが、結局多くの人の努力と尽力によって、シンプルなWebサービスであるRSSなどのフォーマットが普及し、構造化の方向に進んでいます。
この話は松永英明さんの「デーサイ」への期待にもつながる話だと思うが、それはさておき、一方で神崎正英さんが「セマンティック・ウェブ、あるいはルーズさを生かした構造」において Tim Falconer の文章を引用している。
Web 2.0をかついでいる人々も、いずれセマンティック・ウェブが以前直面した壁(その結果、RDF/OWLというアプローチをとった)にぶつかるだろう。「何てこった、このメタデータを活用するのがこんなややこしいなんて。」そして、セマンティック・ウェブは三段論法なんかじゃなくて、「縫い合わせ」だってことを理解するだろう。
しかし、それでは遅すぎるんだ。取っつきやすい、半端なセミ・スタンダードを使って、結局何にもならないという事態にならないうちに、セマンティック・ウェブ技術の利点を理解してもらわなくては。
うーん、今のところワタシは平田大治さんの見方に近い。セマンティック・ウェブの人たちもちゃんと現状を把握しているのは分かった。
神崎正英さんはその後に「SPARQL: セマンティック・ウェブとWeb 2.0が出会うところ」という文章を書かれているが、両者を合体させてセマンティック・ウェブ2.0(Semantic Web 2.0)と言い出す人は……いませんね、すいません。
Wikipedia 方面の話にしろ Lessig の『CODE』改訂の話にしろ、大方当サイトで取り上げたことのある内容なのだけど、やはりこうしてまとまった記事が掲載されることに意義があるのだろう。
ワタシが興味を持ったのは、「wikiの由来」における、
一説によれば、wikiは「what I know is(私が知っているのは・・・)」の頭文字を取ったもので、知識の貢献、蓄積、交換などを示している。
という話は、『Wiki Way』訳者のくせに知らなかったな。これのソースはどこにある話だろう。
タイトルからしてただの情報集積 Wiki ではない意志が感じられる。サイト上のコンテンツはクリエイティブ・コモンズライセンスが適用される。
ChakuWiki もそうだが、ようやく日本でも MediaWiki が実地的に利用され始めた印象がある。
ネタ元は Yendot。
2005年後半のアメリカにおけるポッドキャスティング本の刊行ラッシュについて書いたのが昨年の7月だが、先週末の MOK Radio 周りで翔泳社から『ポッドキャスティング入門』という本が刊行されるのを知った。
また Podcast Now! によると、サイト内容を元にした(?)『はじめる! 楽しむ! ポッドキャスティング!』という書籍も刊行されるとのこと。
それにこないだワタシも読書記録を書いた『Podcasting Hacks』をあわせ、日本もアメリカに半年遅れでポッドキャスティング本の刊行ラッシュを迎えつつあるようだ。
スペースアルクがやっている Podcasting Directory 経由で知ったのだが、リスナーが最高のポッドキャストを選ぶ PodCastAwards.com というのがあるんやね。
もちろん2005年にはじまったものみたいだが、昨年11月にカリフォルニアで開かれた Podcast Expo で授賞式をやったとのこと。技術系に限定されずいろんな分野に分けて選出されており、自分の興味のある/得意な分野で英語を学びたい人は、ここから適当なポッドキャストを見つけるとよいのかもしれない。
音楽/ラジオ部門では、ワタシも好きな Coverville が選ばれている。
Windows 95 の起動音を作曲したのがブライアン・イーノ師匠であるというのは非常に有名な話であるが、Robert Scoble が伝えるところによると、ロバート・フリップ御大がマイクロソフトにて数日間 Windows Vista 用のサウンドをレコーディングした模様。すげー!
上記リンク先からレコーディングスタジオの模様が分かる動画も見れるが、予想通りフリッパートロニクス改めサウンドスケープな音である。
ロバフリといえば何より King Crimson というロック史上に残るバンドのギタリストでありリーダーなわけだが、現在も独自に音楽配信を行うなど情熱を失うことなく活動を続けているのは素晴らしい。
何度も書いているがワタシは15年来のフリップ真理教信者なので、このように彼に仕事を依頼する人間がマイクロソフトにいたということに驚くとともに、何より嬉しく思う。
ネタ元は Slashdot 本家のストーリー。
yomoyomoの読書記録に Jack D. Herrington『Podcasting Hacks』を追加。
いやいや、これは良い本だったけど、それとは関係なく遂に古畑任三郎終わったねぇ。ライター二人組の片方がもう片方が殺すというのは、古畑の元ネタである刑事コロンボの第一シーズン記念すべき第一回『構想の死角』(監督はスピルバーグ!)に敬意を……というのは考えすぎだろうか。でもそうした意味で、トリック的に古畑は最後にしてコロンボ(の最高の最初)を越えたのではないだろうか。三谷幸喜が朝日新聞の連載で「テレビでしかありえないトリック」(うろおぼえ)と書いていたのはこれだったのか。二時間ドラマとしてはちょっとアレだったけど。
今回の三回シリーズではイチローが「はいはい、宇宙宇宙」的にすごかった第二回がインパクトとしては一番だが、essa さんの「古畑任三郎 -- もう一つの最終回」を読み、古畑任三郎は星になったと思ったね。意味不明。
『デジタル音楽の行方』だが、今日はまず kenyama's blog の「ショップの試聴機と音楽の未来」から引用。
しかし、読んできて気になるのは、どうしてレコード会社は顧客を信用しないのであろうか。津田氏の解説によると試聴機を置かせたくない理由の一つが、「つまらないと判断されても買われなくなるだろう」である。彼らは何を売っているのだろうか? それだったらCDに交通安全や安産祈願の御利益でもつけて売ればいい。
インターネットの効用に「中抜き」というのがよく言われる。しかし、中間業者が必ず「抜く」べき搾取を行う悪徳業者とみなすのは間違っている。とはいえ、「顧客を信用しない」にとどまらず、消費者を「潜在的な犯罪者」と扱う現在のレコード会社に対しては取引を行うのに必要な敬意を相手に持てないよね。
続いて ono-log のエントリのコメント欄によると、recommuni の音楽本グループにトピックが立っているみたい。ワタシは recommuni のアカウントを持っていないので見ることができないが、本の内容におかしなところを見つけたら遠慮なく訳者までご指摘ください。
最近、以前書いた YouTube についてのエントリへのアクセスが多い。もう皆単なるテキストでは満足できなくなっているのだろうか。現状 Google Video よりも高い人気を誇っているようだね。
それはともかく少し暇だったので David Bowie 関係の映像を探してみた。
1975年『Young Americans』(asin:B00001OH7T)発表後に彼唯一の(だったよね?)全米一位シングル "Fame" をひっさげて Soul Train に登場したときの映像。
……なのだが、やっぱり名曲 "Fame" にしてもプラスチックソウルだよな。当時コカイン中毒真っ只中だったボウイの骸骨のような映像もその感じを強める。
この時期の作品なら、もっと欧州人らしいクールさが出た『Station to Station』(asin:B00001OH7U)のほうが結果的にパワフルだし好き。
これはワタシの記憶が正しければ1981年の Saturday Night Live に登場したときの映像で、奇天烈でなく演劇的と書くべきか。ボウイを紹介するマーティン・シーンも若い!
曲は同名アルバム(asin:B00001OH7N)のタイトル曲で、Nirvana がアンプラグド(asin:B000003TB9)でカバーしたことでも有名ですな。
この映像だけは80年代末に NHK BS1 でやってた「ミュージック・ボックス」という番組で観たことがあった。
かのビング・クロスビーと仲良く "Little Drumer Boy" を歌っているわけだが、Shiropの洋楽系日記によると1977年の映像らしい。クロスビーはその77年に他界したのだから、まさに最晩年の映像ということになる。
当時ボウイはベルリン時代で、『Low』(asin:B00001OH7W)と『Heroes』(asin:B00001OH7V)という恐怖の傑作をものにした直後ということになるが、テレビでこんな微笑ましい姿をみせていたとは。
こんな映像があること自体知らなかったな。1964年だから確かに17歳だ。番組の雰囲気から勝手に真剣10代しゃべり場を勝手に連想したのだけど、多分違うと思います。
ところでデヴィッド・ボウイというと、日本の焼酎のCMに出たことがあるという話を聞いたことがあるのだけど、あれは本当かしら。もしそうならその映像は残ってないのかな。
おおっ、やはりモンティ・パイソンの『ライフ・オブ・ブライアン』が一位か! リストを見ると、同じくパイソンの『ホーリー・グレイル』(asin:B00005R0RO)が6位、クリーズ師匠の『ワンダとダイヤと優しい奴ら』(asin:B000666T26)が22位に入っている。最優秀シットコムが『フォルティータワー』なら二冠達成だったのに2位とは残念。
個人的にはパイソン映画では『ホーリー・グレイル』の壮絶なアンチクライマックスさ加減も好きなのだが、やはり英語圏では『ブライアン』が圧倒的だろうな。特にラストのコメディ映画の……あー、ワタシがどうこう書くよりみかこさんの文章を引用しよう。
この映画のラストシーンのシュールなおかしさ。そして「人生なんて所詮こんなもんやし、笑わな損やで」みたいな諦念まみれの、しかし感動的と言ってもいいほどの暖かなヒューマニティー。
しかし、だよ。この映画について書くとやはりこの話になっちゃうのだが、『ライフ・オブ・ブライアン』の日本版 DVD が出ないというのは文化的損失やで。
この映画の「諦念まみれの、しかし感動的と言ってもいいほどの暖かなヒューマニティー」を象徴するのがラストに歌われる "Always look on the bright side of life" なわけで、ポジティブなブログをやるからこの曲をテーマ曲になんてことを言い出す手合いを見ると、『ブライアン』を観たことないんだなと複雑な気分になるのだけど、実際観れないんだから仕方ないか。
ドーン・オブ・ザ・デッド ディレクターズ・カット プレミアム・エディション [DVD]
2005年最後に観た映画がゾンビ映画だというのはどうなんだという気もするが、結局2005年は一度しか映画館行かなかったなぁ。
本作を観て何より痛感したのは、本作のオリジナルであるロメロの『ゾンビ』がいかに素晴らしい映画であるかということ、特にショッピングモールに立て篭もるというアイデアの秀逸さである。
……と書くと、返す刀で本作をけなすかと思うかもしれないが、ショッピングモールに立て篭もるという設定を継承した本作もなかなかのものだと思う。現代文明批評がどうたらと説教垂れるでなしに、スピーディーに基本設定を映像で示した後に、黙示録に歌詞の材をとったジョニー・キャッシュの "The Man Comes Around" が終末観を煽るオープニングに代表されるようにてきぱきと進むところがよかった。妊婦のくだりなど適度に悪趣味さも見せている。
オリジナルとの設定に一番の違いは、ゾンビ(リビング・デッド)が走ることなわけで、これが本作のスピード感に貢献してはいるのだろうが、やはり痛し痒しだよな。オープニングに登場するリビング・デッドなんて生きているときより運動能力が上がっているような描写だけど、結構この辺ご都合主義だし。オリジナルの設定はやはり低予算ゆえというところもあったと思うけど、あののろさ加減が可能にしたものも大きいと痛感した。
脚本については、ちょっと誰が誰でしたっけになるから二人くらい登場人物減らしてもよかっただろとか、あんな勝手でしかも皆の得にならない行動に突っ走った女を助けるために意外にあっさり全員一致でゴー! はねぇだろとか、車を強化するくらいなら少々の接触でも大丈夫なくらい厚手長袖の服ぐらい着ろよとか(何のためにモールにいたんだよ)突っ込みだすときりはないのだが、エンドロールに入ってからのシビアさがとてもよかったのでユルス。
というわけでワタシ的には満足な2005年最後の映画鑑賞だった。2006年最初は、ようやく借りることができた、上のエントリでコメディ映画50選の堂々三位に入っている『ショーン・オブ・ザ・デッド』から映画鑑賞はじめである……ってやっぱりゾンビかよ!
遅ればせながら新年あけましておめでとうございます。今日の画像は、『デジタル音楽の行方』at 故郷の紀伊国屋書店(ベンジャミン氏撮影)。伝記本に囲まれてますな。
ところで関係ないが、最後の古畑任三郎いいねぇ。西村雅彦が復帰したのは最後だからか。三谷幸喜の脚本を久方ぶりに堪能している。第三夜も期待できそう。
そろそろ紙メディアでの『デジタル音楽の行方』の書評を読みたいところだが、今日はまずソフィアの森の映画と音楽の「音楽産業に携わる人の必読書「デジタル音楽の行方」」から引用。
「音楽産業は、これからどこに向かって行くのだろうか?」と常日頃から考えていた私にとって、これほど分かりやすく、断定的に音楽産業の将来を見据える本に出会ったのは初めてです。まさに目からウロコでした。
しかし、デジタル用語がふんだんに出てきますので、かなり手ごわい本ではあります。この本をお読みになる方は、まず最初に津田さんの解説文を読んでください。それから本文をお読みになることを薦めます。これで、かなり楽になります。
ワタシとしても異論はないっす。続いてはborixxの日記から引用(改行は修正)。
音楽業界に関わる方以外にも、音楽配信や将来の音楽の聴き方がどのように変わっていくのか、興味があるだけの方にも十分おすすめできる内容です。間違いなく本書の指摘していることの大半が現実的なものになるであろうことは感じられるし、おそらくここ10年の間に今とは異なる(今やっと動き出している)音楽業界、音楽の聴き方のモデルが実現されるはずです。
若干似たような内容が繰り返し論ぜられる点は訳者の指摘通りくどいようにも感じますが、約300ページ、一気に読めるくらい解りやすくかかれてます。
ただ NOIZ NOIZ NOIZ で指摘されるような問題点もあるかもしれない。
あと、ここで言われている「アーティスト」っていうのが、なんだかんだでポップスターを想定してるのかな、っていう気はしました。もっとこう、ちょっとデータ形式での「配信」というのが馴染まないタイプの音楽って世の中にはたくさんあると思うんだけど。
まあ、なんといっても肯定的な本ということで、引用した分の後に続くようにそうした音楽も拾い上げる方向にテクノロジーが進歩するという確信を持っているということだと思う。しかし、ばるぼらさんも指摘するように超高音・超低音が重要な要素である民俗音楽は厳しいだろう。
2006年も YAMDAS Project の余生と『デジタル音楽の行方』をよろしくお願いします。
iNTERNET magazine 2006年2月号 make innovation with technology ! [雑誌]
例によって編集部よりいただいたのでコメントをば。ところで、"make innovation with technology!" というのが副題(?)になったのだろうか。
今月号はなんといっても特集「今年はどうなる? ネット重要トレンド2006」なのだろうが、はっきりいって変わり映えしない内容で、退屈だった。注目して読んだのは、本田雅一氏による家電ネットワーク、ラックの西本逸郎氏によるセキュリティ、そして森山和道氏によるロボットのページぐらいだった。
あと PUBLISHER'S NOTE で編集長が2005年の重大ニュースとして10個挙げているが、これもピンとこなかったなぁ。うーん、少し食傷な話題もあるのだけどそれだけではないような。
大富豪家さんとしても知られるインタフェース研究家の第一人者増井俊之氏に先月お目にかかった折には失礼にも、「ドコモ・モバイル・サイエンス賞の賞金は何に使ったんすか!」と尋ねたところ、「いやー、バリ島に二つ目の別荘を買ってね」と葉巻をくゆらせペルシャ猫を撫でながら余裕を見せた……すいません、ウソです。以上はワタシが勝手に抱く「富豪」のイメージで、増井さんからは至極常識的なお答えをいただいたのだが(増井さん、ぶしつけな質問すいませんでした)、せめてネット上は富豪でいこうと一挙にブログを複数設けている。
いずれも Blogger を利用していて、Unix Magazine の記事が契機となったようだ。
こういうのをみると思わず「これがブログブームのはじまりですか?」と半笑いになってしまうが、それで思い出したのが社会学者作田啓一氏の激高老人のぶろぐ。
作田氏の場合は以前からの蓄積があるし、このブログがそうだと言いたいのではないが、今後ブログに参入する年齢層があがり、「激高」とか「八つ当たり」といった言葉が安易に使われ、「毒舌を自称するサイトは面白くない」の高齢者バージョンになりそうな予感がする。
増井さんに話を戻すと、大富豪家さん、KINOKUNIYA 書評空間の書評ブログのほうもよろしくお願いします!
ややこしいなぁ(笑)
Slashdot 本家の The Fortune 500's Blogging というストーリーで知ったのだが、フォーチュン500企業についてのブログのまとめ Wiki である Fortune 500 Business Blogging Wiki のことを知る。
もちろん500企業すべてについてページができているわけではない……というかページができているほうが少ないのだが、今年ちゃんとメンテナンスされ続け、一年後にリストがコンプリートするとすごいと思うんだけどどうなるだろうか。
企業運営のブログ一覧表については以前取り上げたことがあるのでそちらも参照くだされ。
昨年「来年は坂口安吾生誕百周年」というエントリを書いたときも予告していたが、2006年にはいり著作権保護期間は満了し、青空文庫入りを果たした。
「作業中の作品」が壮観なわけだが、安吾はワタシが一番好きな作家である。これまでも折に触れて安吾については書いている。
一番衝撃を受けたのは小説「白痴」だが、はじめての人には「日本文化私観」、「青春論」、「デカダン文学論」、そして「堕落論」といった評論・エッセイのほうが楽しめるだろう。
青空文庫のそらもようの「全書籍電子化計画と著作権保護期間の行方」を読むと著作権保護期間の延長の流れは続いている。言うまでもなくワタシもこれには明確に反対である。そしてそれの意思表示、並びに青空文庫の仕事に敬意を表する意味で昨年末に刊行された『インターネット図書館 青空文庫』を購入させてもらった。
まだ忙しくて読んでいないが、なんといっても青空文庫登録作品を収録した DVD もついているのだからこれはとりあえず買いだと思う。
海外では新作映画の宣伝にポッドキャスティング、というのはぼちぼちでてきており珍しい話ではないのだけど、ウディ・アレンの映画だし、ポッドキャスティングと衛星ラジオ(のXMサテライト)という『デジタル音楽の行方』でも重要な動きとして紹介されているものが対象になっていたので。
衛星ラジオというと、XM と並ぶシリウスにハワード・スターンが移籍するし、今年は勝負の年になる……おいおい! 『デジタル音楽の行方』の44ページに入るべきハワード・スターンについての注釈が入ってないじゃないですか、翔泳社担当編集者様! 年賀状なんか書いている場合じゃないですよ。というか、返事を出しそびれちゃいました、本当にすいません。でも、本年もよろしくお願いします。注釈は正誤表に入れておきました。
ウディ・アレンに話を戻すと、この人自身はイメージ通りなんですな。
iPodどころか、ワープロも持ってない。16歳の頃から同じタイプライターを使い続けてるけど、いまだにリボン交換が出来ない。技術的なことはさっぱりでね
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あるルートからの情報で、『Beyond Fear』は日本語版の作成が現在進んでいます。以前聞いたときには今年の春くらいは出したいとのことでしたが、遅れそうな雰囲気。でも、まぁ年内には出るのではないでしょうか。
『暗号の秘密とウソ』は良い本なのだけど、翻訳に力が余り入っていなかったのか、時間が足りなかったのか、あれ?と思うところが目に付きますね。山形浩生でもこういうことがあるんだぁ、と思ったものです。
いずれにしろ、Schneierのような現実的かつ理性的な考えが広まると良いものです。
『Beyond Fear』日本語訳についての情報ありがとうございます。諦めかけていただけにとても嬉しいです。ここまできたらとにかく出てくれるだけで贅沢はいいません。
『暗号の秘密とウソ』は、あんな誤植の多さで刊行する編集者がなってないのです……とは口が裂けてもいえません。ワタシの担当も務めてくださいましたので(笑)
佐藤信彦です。
とりあえず『暗号の秘密とウソ』の編集者を覚えておくことにします。といっても、僕の面倒など見てくれないだろうな:-)