yyzz2;虫撮記【虫画像・他】

昨年までは虫撮りの記録および虫の話題です。

苫小牧から転勤して,現在は遠軽町で活動……していません。

HPはhttp://yyzz2.sakura.ne.jp/。Twitterは更新連絡と愚痴。https://twitter.com/yyzz22

現在,心ならずも完全不定期に陥っています。

17-05-20(土)

[][]Hastina属更新。平嶋義宏『学名の知識とその作り方』と「Schulz氏」。 Hastina属更新。平嶋義宏『学名の知識とその作り方』と「Schulz氏」。を含むブックマーク Hastina属更新。平嶋義宏『学名の知識とその作り方』と「Schulz氏」。のブックマークコメント

Hastina属更新。

  • Hastina属
    • 結構古い蛾なのだが図版が見つからない。ヒュブナーとザイツを除いて,ドイツ系はあまり図版に力を入れていない印象がある。

 

平嶋義宏『学名の知識とその作り方』と「Schulz氏」。

 月刊「むし」5月号の「蛾界」を見ていて,平嶋義宏新刊学名本『学名の知識とその作り方』が出ていたのを遅ればせながら知った。

学名の知識とその作り方

学名の知識とその作り方

 平嶋氏は「蛾類の学名の研究」(『学名の話』収載)にはじまる諸著作を読む範囲では,学名について,命名規約とラテン語の遵守派である(本来はそれが当然なのだが)。わたしがさんざん悩まされている,今回の『標準図鑑』でのジェンダーの取扱いについて,何か触れているかもしれない。

 

 急ぎ読んだ範囲での感想。

 すでに『蝶の学名』・『学名の話』・『生物学名命名法辞典』(これは必読書だとわたしは思っている)・『生物学名辞典』のすべてを読んでいる人はあらためて購入する必要はない。今回は,上記の著作とりわけ後ろ2冊の良いところを上手くダイジェストしたものであって,『生物学名辞典』が Amazonで高騰している現在では十二分に有益なものだと考えられる。

 平嶋学名本の多くは「学名を作る側の立場」の著作であって,「学名を解釈する側」のそれではないということを置いておいても,この『学名の知識とその作り方』はまだ平嶋学名本を持っていない人なら必ず購入すべき。

 

 そのかわり目立つ新味はない。わたしが密かに期待していた蛾類学会(?)への苦言(?)もなく,そこら辺はスルーという状況である。

 

 「むし」誌では,同書で「ヒメハマキ」の学名読解がなされているとの紹介があった。

 わたしが大家の営為のうしろを追いかけて調べ直す必要もその意図も全然ないのだが,たまたま目に付いた箇所。18ページ1行目,Olethreutes schulziana について,

Shulz氏に因む。詳しいことは不明。

とあったので探してみる。問題の種小名はファブリキウス(リンネの高弟。大物)の命名。原記載は「Lepindex」→「BHL」ですぐに見つかる。

 Fabr., 1777, Gen. Ins.: 293

分布はドイツ Dr. Schulz ハンブルク。

 この人はファブリキウスに沢山の標本を提供しているようで,幾つもの箇所に「Dr. Schulz」は出てくる。『学名の……』の「Shulz」は誤植だと思う。綴り変える理由がない。(出版社にメールしておいたが音沙汰がないのでブログにしてしまう)。

 もしフルネームが分かれば,たいていはググって何とかなるのだがこれでは情報不足。仕方なくBHLでファブリキウスの他のめぼしい本のOCRを検索する。案外すぐに見つかった。

 Fabr., 1794, Ent. Syst. 3(2): 280

 Schulz,ハンブルクの医学博士。親友にして並外れた博物学コレクター。ハンブルクで胆汁熱〔yyzz2註: 当時用いられた病名「febris biliosa」。嘔吐をともなう熱病を広く指す〕によって死ぬ。

 とある。アマチュア収集家。ファブリキウスがわざわざ説明する程度の知名度と見なしてよいだろう。これ以上のデータは今のところ見つかりそうもない。とりあえず調査完了。

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17-05-17(水)

[][]ケイさんからのメール。ヒメウラナミジャノメ。Gymnoscelis属更新。 ケイさんからのメール。ヒメウラナミジャノメ。Gymnoscelis属更新。を含むブックマーク ケイさんからのメール。ヒメウラナミジャノメ。Gymnoscelis属更新。のブックマークコメント

すっかりご無沙汰していた神奈川のケイさんからメールが来た。

 数少ない貴重な読者であり支援者であって,絶滅危惧種である。保護の必要があるに違いないが,わたしにNPOを作ったりする力は皆無である。

 教員は大変そうだと心配してくれているが,わたしが30年以上続いているのだからきっと世間並みでは楽な仕事なのに違いない。わたしの能力が著しく劣っているだけであるようだ。というわけできっと大丈夫です。

 というわけで,写真を送ってくれる。19世紀文献のPDFばかり読んでいるわたしには「目の保養」である。

f:id:yyzz2:20170517193220j:image

 ヒメウラナミジャノメだと思う(蝶になるととたんに弱気である)。小さく元気な良い蝶だと思っている。寿命がこの画像のおかげで30分ぐらい延びたような気がする。

 今後ともよろしくお願いします。遠軽はちょうど雨で咲いたばかりのサクラがみんな散って,チューリップの旬です。

 

HP更新。

 週末から来週いっぱい「高体連大会の当番校役員」なので,それはそれはひどいのである。更新できる時に更新したい。カバナミシャクが終わっているのが救いである。

  • Gymnoscelis属
    • 北海道にはケブカチビナミシャクしかいないが,日本の暖かい地方には何種もいるようだ。
    • ケブカチビナミシャクの使える画像がないので,ヒュブナーのタイプ種の画像。

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Gymnoscelis rufifasciata(Geometra pumilata)

 なんだか立派な蛾だなあ。本当にこれでいいのかな。

ケイケイ 2017/05/18 03:59 元気に花を飛び回っていました!
掲載ありがとうございます^^

yyzz2yyzz2 2017/05/20 19:44 きれいな写真ありがとうございます。
はんぱなトリミングをかけて申し訳ない。
今後も気が向いた時にはよろしくお願いします。当ブログの華となっています。

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17-05-13(土)

[]Gandaritis属・Glaucorhoe属。 Gandaritis属・Glaucorhoe属。を含むブックマーク Gandaritis属・Glaucorhoe属。のブックマークコメント

 「月刊むし」の「蛾界」にそそのかされて平嶋『学名の知識とその作り方』購入。誤植と探査不足があるようなので出版社にメールを送った。出版社からの何らかの返答を待って,『学名の知識とその作り方』の感想をここにあげたい。

 

 HPの更新。今のところ週1ペースで更新できているが,これから「高体連集約大会」や「前期中間考査」が続くので,また滞ってしまうに違いない。仕事との両立はわたしの体力ではとうてい無理である。

 

  • Abaciscusの画像が違うとか,Abraxasの画像出典が抜けているとかあちこち訂正。
  • Gandaritis属
    • 6種中5種まで手持ち画像があったので用いた。もともとこの企画は「自分の写真で埋めていこう」というつもりで始めたもの。あまりにも抜けが多くてつまらないので「BHL」から古い図版を探してきて貼るようになった。そうなると妙なもので,古い図版でないと物足りなくなった。
    • というわけで,原記載,あるいは原記載者の著作に付された図版から。

○キガシラオオナミシャク Gandaritis agnes

f:id:yyzz2:20170513071324j:image

Butler, 1879, Ill. Typ. Lep. Het. 3: 47, pl. 52 (Euchera Agnes)。

○キマダラオオナミシャク Gandaritis fixseni

f:id:yyzz2:20170513071323j:image

Bremer, 1864, Lep. Ost-Sib., pl. 8 (Cidaria Fixeni)。

○ツマキシロナミシャク Gandaritis whitelyi

f:id:yyzz2:20170513071322j:image

Butler, 1878, Ill. Typ. Lep. Het. 2, pl. 52 (Abraxas whitelyi)。

 生態写真にはそれに応じた良さがあるのだが,こういう標本から起こした版画の味も捨てがたい。

 

  • Glaucorhoe属
    • モチュルスキーの分類では「Cabera」属。カベラ属は現在はエダシャク亜科。「みんな蛾」ではこんな連中
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