前作「ロセアンナ」に引き続き、「刑事マルティン・ベック」シリーズの第2作目を読んでみました。 刑事マルティン・ベック 煙に消えた男 (角川文庫) 作者:マイ・シューヴァル,ペール・ヴァールー,柳沢 由実子 KADOKAWA Amazon 猟奇殺人系の怖さが漂っていた前作と比べると、今作はより渋い印象。 冷戦時代、東側諸国であったハンガリーを主人公が訪れるストーリー…というと取っ付きにくそうな感じがしますが、政治色はなく、単純にサスペンスとしてしっかり楽しめる内容になっていました。 地味だけど、苦々しい人間ドラマ成分が濃いめ。今作もとても面白かったです。 ◇◇◇ 夏休みを取得して家族と出掛けたマ…