屈原(くつげん)の高潔偲ぶ端午の節句君の未来に光あれかし 屈原(くつげん)は、中国戦国時代の楚(そ)の政治家で、その高潔で忠義な人がらは、広く中国の人々に慕われました。そして、5月5日は、彼が楚の将来に絶望して川に身を投げて自殺した日です。もともと厄払いの日(端午の節句)だったのを、男の子は屈原のように立派な人になってほしいとして、この日を男の子の節句として祭るようになりました。また、その日に食べる「ちまき」の起源については、『続斉諧記』にこう記されています。 ―― 屈原の死を悲しんだ楚の民衆が、竹筒に米を入れて川に流して命日を祭った。ところがあるとき、屈原の霊が現れて、せっかくの供物が川の悪…