父が亡くなってすぐ、泣き暮らしていた頃に見た夢。白っぽい所でぼんやり佇んでいたら、父の目と口だけが風に乗ってやって来た。顔の輪郭はないけれど、目と口のレイアウトは生前と同じだった。 父が「これ、やる(あげる)」とだけ言うと、これまた風に乗って何やら目の前に運ばれた。風が向こうへ吹いた途端、父は消えた。踵を返したって感じ。足ないけど。もちろん後ろ姿も見えない。ギフトは30cmほどの立方体で、白っぽい箱に白っぽいリボンがかかっている。白いのか?光ってるのか?光を反射した艶なのか?と考えていたら、リボンがするりとひとりでにほどけて箱がゆっくり開いた。中から粒子が線香の煙の様にすーっと舞い上がり、頭上…