相互依存と交易からの利益 ここでは第五原理について詳しくみよう。取引が生活を豊かにするというが、なるほど確かにA,Bしか品物がないとき自分がAを作るのが得意で向こうがBを作るのが得意なら取引したほうがいいだろう。だが原理にくわえるほど「いつでも」成り立つものだろうか。相手が自分よりもAやBを作るのが下手だった場合でも取引したほうがいいのだろうか。自給自足を続けたほうがいいのではないか? まずAとBという品物はトレードオフに直面している(第一原理)。つまり片方に手をかければもう片方をそのぶんおろそかにせざるを得ない。最大限全力を尽くしてアルファ氏は8hあたりAを8、Bを32生産でき、ベータ氏はA…