今回は、「砂糖の世界史」(2016年)を読みました。 砂糖の世界史 (岩波ジュニア新書) 作者:川北 稔 岩波書店 Amazon 本書は、砂糖がどのように「世界商品」となったのかについて説明しています。2021年の世界砂糖生産量は1億6,710万トンもあったようですが、今、当たり前に砂糖がある状態というのは、昔では考えられなかったのだということが本書を読んで良く分かりました。 砂糖は薬だった 11世紀末にキリスト教徒がさとうきびを栽培するようになって普及しだしたようです。それまで蜂蜜しか知らなかったヨーロッパ人には砂糖の強烈な甘さと純白さは神秘的に写り、薬や権威の象徴だったと言います。11世紀…