ひさしぶりに読んだ本を紹介しまっせ。重めの本をけっこう読んだ。 ラジャ・ハルワニ、江口聡・岡本慎平監訳『愛・セックス・結婚の哲学』 セックス哲学の入門書。2段組みでかなり分厚い。 思想史や社会学・人類学なんかの研究もおさえつつ、分析哲学の手法を使って恋愛・セックス・結婚を論じている。恋愛の定義とか、セックスは善いことかどうかとか、結婚の制度をどうすべきかとか、そういうテーマが章ごとに設定されている。 どの章もテーマと構成が明快である。また多くのパラグラフが「第一に」「次に」とかで始まっていてかなり厳密に論理的に構築されている。用語も細かく定義されている。先行研究のレビューもしっかりしている。全…