先日、内田勘太郎さんの演奏動画を見ていて、どうしたらあのように右手で弦をつかめるのかとおもった。ウォームアップで指をうごかしているそれがすでに真似できない。 うまそうに弾いていないし「どうだ!」というところがないので、つい素通りしてしまうが、とにかく精度が高い。あのムードのまま精密さをだすには、ものすごい鍛錬が必要なはずなのに、結果だけ見せられると、あまりそういう風に聞こえず、むしろかんたんそうで、気分よく聞いておわってしまう。「むずかしいことをやさしく」と、井上ひさしがどこかに書いているが、ほんとうにそういう感じである。 右手だけではなく、両手で両がわから弦をひらうような感覚なのかもしれない…