本作アニメ版で感心するのは、短編のフェミニズム思想が非常に強い原作を上手く換骨奪胎したことです。原作が身体障碍者と女性の不自由と同一視して結婚を否定するようなニュアンスが感じられる作品でした。アニメ版は結婚についての思想を切り離し、身体障碍者の自立や健常者からの接し方に視点を切り替えたのは見事ですした。その上で素晴らしいラブストーリーに仕上げています。 〇あらすじ(ネタバレ注意) 恒夫はある事故がきっかけで脚が不自由で自らを「ジョゼ」と名乗る女性の世話をすることになった。「ジョゼ」の我儘に閉口するも、身体障碍者の現実と「ジョゼ」の内面に触れ辞めるにやめられない。恒夫には海外に留学し世界の海でダ…