サンライズ制作のTVアニメ。
2001年7月から同年12月にかけてテレビ東京系、BSジャパンで放送された。全26話。
熱い漢たちのSFヒロイック格闘アクション。
2011年に「スクライド10周年プロジェクト」として、2011年10月26日にBlu-ray BOXが発売された他、TVシリーズに新作カットを追加して前後編に再構成し、全編新アフレコ、HDデジタル・リマスターが施されたスペシャルエディション『スクライド オルタレイション』の制作が発表された。イベント上映として、前編「TAO」が2011年11月19日に、後編「QUAN」が2012年3月10日に公開された。
突然の大隆起によって、神奈川県の一部が切り離されてできた大地『ロストグラウンド』。日本本土から隔絶されたその大地では、本土での混乱によって政府の対応が遅れたこともあって、住民は戸籍を喪失し、次第に日本本土への帰属意識を失っていった。本土側での復興を終えると、政府はロストグラウンドの一部に連(むらじ)経済特別区域を設け、再開発を図った。しかし、崩壊地区の住人たちはそうした本土側の政策に反抗的であった。やがて、再開発された市街の住人と崩壊地区の住人(通称インナー)との間には互いへの敵対心が芽生え、特殊な二層社会が形成されていった。
そんな中、インナーの中に生まれながら特殊能力を持つ者たちが発生し始めた。精神感応性物質変換能力、通称アルター能力と呼ばれる彼らの力は、弱肉強食の世界で生きる少年たちを強烈に刺激した。結果、善悪を知らぬ少年たちによるアルター犯罪が急増し、事態を重く見た本土側は、ロストグラウンドにおける特別警察機関「HOLD」内に、全員がアルター能力者である部隊「HOLY」を設立。本格的な制圧を開始した。
ロストグラウンドの崩壊地区で育ち、自らのアルター能力を頼りに生きる少年、カズマは、ささいな事件からHOLYに所属する強力なアルター使い劉鳳と出会い、彼らは互いを「敵」と認め合う。自分の力を信じて信念を貫く二人を中心に、アルターをめぐる様々な思惑が交錯し、事態は急速な変化を迎える。
週刊少年チャンピオン(秋田書店)にて2001年27号から2002年21号まで連載。作者は戸田泰成。全5巻。
漫画版はアニメ版と設定・登場人物・ストーリー・画風などが大きく異なり、多くのファンから別物として区別される。これは、監督である谷口悟朗のメディアミックスに対する考え方から来るもので、同監督の関わる作品では同じように漫画がアニメと大きく異なる場合が多い*1。
アフターストーリーとして「スクライド・アフター」、外伝として「スクライド 新しき盟約」がそれぞれ刊行されている。著者は兵頭一歩。小説はアニメ版のアフターストーリーであり、漫画版と違い基本的なストーリー等はアニメ版のままである。
*1:ガン×ソードなど。