1958年クリック(DNAの二重ラセン構造を発見したワトソン・クリックのクリック)によって提唱された生命の基本原則。
「遺伝子のDNA情報は、まずRNAに、そしてタンパク質に変換される。」
ということ。
これの重要なところは、情報の流れは一方的でありタンパク質自体がRNAやDNAを合成したりできないことを示している。
しかし、1970年にある種のウイルスが生物学的情報をRNAからDNAに変換できることが発見され、このセントラルドグマは書き換えられた。
今日はSF発展形その3として、今回の惑星探査の目的となった「生命の起源の謎」について説明する。 20世紀後半に遺伝子解析が急速に進歩したことを受けて、地球上の生物界が大きく3つのグループに分類されることが解明された。上図は地球生命の系統樹を示すが、その根幹には生命の起源となった生物の存在が考えられる。この3つの生物グループは、共通する基本原理に基づき生命活動しており、この基本原理は「セントラルドグマ」と呼ばれる。地球上の生物は全て、セントラルドグマ(DNAに格納された遺伝情報をRNAに転写し、その情報をタンパク質へ翻訳する)に則り生命活動を営んでいる。 上図は、セントラルドグマ(遺伝情報からタ…
昨日は、太陽系外惑星の話をした。今日はその惑星への探査をSience Fiction風に考えてみた。 時は、今から約1000年後の西暦3001年。太陽系外惑星 ロス508bへの探査ロケットが月にある国際宇宙センタより打ち上げられた。目指す惑星はロス508b、地球から36.6光年の彼方にある。この惑星には、光の速さで行っても36年7ヶ月も掛かるが、今回開発された新型ロケットで行くと、およそ720年掛かる計算となる。新型ロケットのエンジンには、トンネル効果にて重水素と三重水素を低温低圧で核融合させる核融合エンジンが採用され、これでもって長期間無補給でエンジンを回し続けることが可能になった。実際この…
人類が、現代に至るまでどのように自由を獲得してきたかについて、これまで、宇宙、森、動植物などありとあらゆる自然からの自由、生物進化の過程からの自由、未知で恐怖に満ちた世界の中で神を創造する事によって獲得した自由、国家を形成して確保してきた自由、経済により確保してきた自由について、そして最後に、現代につながる個人としての自由について、考えてきました。 自由の考え方について、最初に、ありとあらゆる自然の法則、万物の法則の中では、無機物、有機物、すべての生き物には自由はない、法則の世界である、という視点から考えて、その自然の法則の中から、不自然性を獲得していく事で自由を作り、育くんできたと考えてきま…
どーもShinShaです。 大人の科学シリーズ第3回目の記事です。 今回はRNA(リボ核酸)がテーマです。 RNAはDNAの使い走り。 DNA情報からRNAを通じてタンパク質が合成されるのです。 セントラルドグマの仕組みを知ると大きな感動があります。 ちなみにコロナウィルスはRNAウイルスです。 もはやこの辺の生物学は必須の知識となりましたね。 がんばって一緒に勉強をしましょう。 RNAとDNA DNAの復習 RNAとは セントラルドグマ なぜDNAとRNAがあるのか セントラルドグマ タンパク質の合成 参考図書 あとがき RNAとDNA DNAの復習 前回は生物の設計図、DNAについて勉強し…
山口裕之『ひとは生命をどのように理解してきたか』(25) 今回は、第3章 二つの遺伝子 第2節 分子生物学における遺伝子概念の展開 の続き(p.130~)である。 分子生物学における遺伝子概念(続) デルブリュック*1をはじめとする初期の情報学派の研究者たちは、同時代の生化学的遺伝学の研究を無視した。 彼は、遺伝現象の本質は、遺伝子と形質の関係にあるのではなく、遺伝子の自己複製であると考え、それを示す最も単純な系としてファージに着目した。 「本質」という言葉は便利な言葉ではあるが、何を「本質」と考えるかは人によって異なるだろう。「遺伝現象の本質は、遺伝子の自己複製である」と言っても、何故そう考…