セネカはスペインの南部コルドゥバの裕福な騎士階級に生まれた。幼くしてローマに渡り、そこで当時の裕福な弟子と同様に政界に入るべく弁論の技術を学び、ストア派哲学者のアッタロスなどの哲学者にも教えを受けていた。 その頃の学習がセネカの美しい文章の素地となったわけである。 時の皇帝争いの中セネカはリウィッラと共に姦通罪で告発された。全くの濡れ衣であったがコルシカ島に流刑されることとなる。しかし、皇后メッサリナが亡くなり、アグリッピナの尽力によりローマに召喚される。(アグリッピナは姦通罪で流刑されたリウィッラの妹である)。 *アグリッピナは暴君ネロの母親でもある。 セネカ自身は哲学の勉強のためにアテナイ…