昭和30年代、東京・豊島区椎名町(現在の南長崎)に存在したこの二階建て木造アパートには、後に日本の漫画界を牽引する巨匠たちが集っていました。手塚治虫を筆頭に、藤子不二雄、赤塚不二夫、石ノ森章太郎などが若き日を過ごし、切磋琢磨しながら夢を追いかけた場所。それがトキワ荘です。 そんなトキワ荘での生活を、実際の住人や縁のある漫画家たちが自らの筆で綴ったのが本書『まんが トキワ荘物語』。それぞれの視点から描かれるエピソードは、同じ出来事でありながら異なる色合いを持ち、まるでタイムカプセルを覗くような感覚を味わえます。 本記事では、本書の魅力や各漫画家の作品について詳しく紹介していきます。トキワ荘の歴史…