万城目学さんの長編小説。500ページ超と長かったけど、楽しかった。 ※以下、核心部分のネタバレはしないように書きますが、内容には触れますので未読の方はご注意ください。 プリンセス・トヨトミ (文春文庫) 作者:万城目 学 文藝春秋 Amazon 東京から大阪にやってきた会計検査院の調査官三人と、大阪の中学校に通う幼馴染の男女。彼らに起因して起こった「大阪全停止」事件の一部始終を描く。 万城目さんの作品を読むのは「鴨川ホルモー」「鹿男あをによし」に次いで三作目。私は2023年下半期直木賞の受賞で初めてそのお名前を知ったばかりのにわかファンである。身近な現代を舞台にしつつも、京都や奈良の歴史風味に…