ソニーグループや大和ハウス工業など、“ボーナスの給与化”に踏み切る日本の大手企業が出てきているが、なぜこうした流れが生まれているのか。そもそも日本型のボーナスや退職金の制度は「日本企業の“悪しき伝統”」と指摘するのは、経営コンサルタントの大前研一氏だ。いったいどういうことか、大前氏が解説する。 * * * 労務行政研究所によると、今夏のボーナスの支給水準は前年同期比3.8%増の86万2928円で、1970年の調査開始以来、過去最高額を更新したという【*】。ボーナス増となった企業が増える一方で、「ボーナスの給与化」に踏み切る企業も出ている。【*注:労務行政研究所「東証プライム上場企業の2025年…