"> 大和で生まれ育った者からすれば東京に「町中華」は存在しない。都会に「町」は似合わない。登山で人のいない地方に行き、老夫婦がひっそりと経営する中華屋さんに入る。それこそ「町中華」である。そんな堅苦しいバイアスをほぐしてくれる本がある。ひらがな。タイトルが平仮名。すべてをフラットにする。「町」であろうが「街」であろうが、どっちでもいい。そんな美味しさに溢れている。こだわりが虚空に消えていく。戸惑いの朝と確信の夜がある。そんな中から七色の名店を紹介する。 秀永(高田馬場) 餃子荘ムロ(高田馬場) 岐阜屋(新宿) 桂林(錦糸町) なかじま(渋谷) おけ以(飯田橋) 生駒菜館(菊川) 兆徳(本駒込…