メインテーマは殺人

創元推理文庫「メインテーマは殺人」 アンソニー・ホロヴィッツ著 山田蘭訳 って本読みました。 解説に「惚れ惚れとするフェアプレイ」とあり私もそれに同感でした。謎解き小説として本当にお見事。そしてそれ以外の面でもこの作者ならではな要素がいくつかあって、そこも結構楽しみました。

メインテーマは殺人 (創元推理文庫)作者:アンソニー・ホロヴィッツ発売日: 2019/09/28メディア: ペーパーバック 前作に続いて、二年連続三冠王の作品（次作もなので、三年連続なのだが）。 今更にして、ようやくの読了。 それだけの作品というわけで、一体今度はどんな手で来るんだろうと、 相当身構えてしまってたんだけど、意外にフツーなミステリだったので、ちょっと拍子抜け。 たしかに良く出来てはいるんだけど、前作が無かったら年間ベストに 入るような作品ではないだろうなと思えてしまった。 ミステリとしてもミスリードや伏線など、存分に凝ってはいるけれど、 でも、やっぱこのフォーマットの方が評価され…

同じ作者の『カササギ事件』がおもしろかったので図書館で予約したのはいいが、忘れた頃にようやく順番が回ってきた。 最寄りの図書館は長期休館に入る前は通常より貸出期間が長くなる。 そこでこの本以外にも数冊まとめて借りてきた。 まずはそちらを片付けてから、こちらは年末年始の休み中にゆっくり読もう、と思っていたのだが誘惑に勝てず、ついつい先に手が伸びてしまった。 『カササギ事件』には大きな仕掛けがあったので、本作ももしかしたら…と警戒していたのだが、結論から言うとそんなものはなかった。 代わりに小さな仕掛けがところどころにあって、最終的にうまく回収される。 その手際が見事だ。 本作はワトソン役に作者と…

このミス3連覇おめ アンソニーホロヴィッツ、このミス3連覇おめでとう。 2020の受賞作「メインテーマは殺人」のころから積んであった「カササギ殺人事件」。「その裁きは死」による2021受賞、3連覇の知らせとともに読み始めた。てか買ったあと存在を忘れていた。 読んだ直後の感想は、「なるほど良くできてますなぁ」って感じ。 あっちこっちに散りばめられた手がかりがカチリとハマる、なるほどこれがミステリーだなあ。と。 結構ゴツめだけど新しさもある。 その裁きは死 ホーソーン＆ホロヴィッツ・シリーズ (創元推理文庫)作者:アンソニー・ホロヴィッツ発売日: 2020/09/10メディア: Kindle版 こ…

あらすじ 作家のアンソニー・ホロヴィッツは、ドラマの脚本を書くときに話を聞いていた元刑事・ホーソーンから自分を主人公にした本を書かないかと誘われる。人付き合いも悪く謎に包まれたホーソーンのことをあまり好きではないホロヴィッツは断ろうとするが、事件は奇妙なものだった。老婦人が自分の葬式を予約した後に殺されたのだーーー！ 読んでみて アンソニー・ホロヴィッツの名前は以前からよく聞いていたのだけれど、あまりちゃんと読めていなかった。ミステリーに手を出したのは今回が初めて。なぜか子ども向けホラーは読んだことあったけど笑。 oljikotoushi.hatenablog.com 作中にも出てくるが、アン…

こんにちは！ あずまと申します。 ふだんはC#プログラマーをやっているので、ITコミュニティのアドベントカレンダーに参加することが多いです！ ITコミュニティで知り合ったchihiroさん（@chihiro0940）を通じて、「おすすめ本 Advent Calendar 2024」に参加しています！ adventar.org ●エンジニアであり、ミステリー小説読み ITのほかに、ミステリー小説愛好のコミュニティにときどき参加しています。 昨日は「レトロな翻訳ミステリー小説をご紹介」しましたが、ウールリッチは読書会の課題書として読んだのが、出会いのきっかけでした。 今日は一気に現代へ。 2024…

本が好き、ミステリーが好きな人におすすめしたい！ 書店や図書館が舞台になっていたり、作家が探偵として活躍したりと「本」にまつわるミステリーを紹介します。 シリーズ化されている人気の本が多いので、お気に入りの本をみつけて、じっくりと楽しんでもらえるとうれしいです。 気軽に楽しめるコージーミステリー 『マーダー・ミステリ・ブッククラブ』 『図書室の死体』 『雪山書店と嘘つきな死体』 『ウィンダム図書館の奇妙な事件』 『公爵家の図書係の正体』 本格ミステリー 『８つの完璧な殺人』 『「グレート・ギャツビー」を追え』 『殺しへのライン』 ミステリーではないけれど 『失われたものたちの本』 『ページズ書…

とある経営者の小規模な集まりに参加してきました。色んな業種の方の集まりで、おもしろいお話がたくさん聞けて、刺激になりました。こういう会に出ると、自分がまだまだだなあ、という気持ちになりますね。伸びしろですね。 そういえば、ちょっと前にアンソニー・ホロヴィッツの新作「死はすぐそばに」を読み終えたのでした。「メインテーマは殺人」「その裁きは死」「殺しへのライン」「ナイフをひねれば」に続くホーソーンシリーズの５作目。これまでのシリーズ作の中では一番好きな作品でした。ホロヴィッツは、ジュブナイルスパイ小説のアレックスシリーズが有名らしいので、それも読んでみようかなと思っていたのですが、ドラマ化されたも…

『その裁きは死』を読んだ(´_ゝ｀)アンソニー・ホロヴィッツの。 ホーソーンシリーズの２作目。先に『ヨルガオ』を読んじゃったけど、刊行順であればこっちの方が先。 今回も面白かったけど、個人的には『メインテーマは殺人』の方が好きかな。 というか、グランショー警部が腹立たしすぎる。ここまでイラつかせる描写ができるのはほんとあっぱれ。でもムカつくから、このまま次回作以降では出てこないでほしい(´_ゝ｀) ミステリなのでネタバレはしないけど、今回は最後のほうで「ああ、やっぱり」と俺の推理はほぼ当たった。と思ったら二転三転して全然違った。 こういうのもアンソニー・ホロヴィッツはほんとうまい。 あまり小説…

皆さんこんちは、わやです。 自分は暇つぶしによく本を読むんですが、評判のいい本を読むとがっかりすることが多く困っています。 自分で読みたい本も当然買うのですが、それ以外のぷらっと購入した本が残念な時が多くて。。。 面白い本を探して本屋を徘徊中です。 この前は結局アンソニー・ホロヴィッツの「メインテーマは殺人」を購入しました。 この作家の本は以前にも読んだことがあるので、まぁ面白いでしょう。 でも、未知のミステリーとも出会いたい気持ちが出てきています。 なんか、いい本ありませんかね？ 自分的には、ライトなミステリーはあまり好まない。 まぁ、アンソニー・ホロヴィッツを買っている時点でわかる気もしま…

8月の読書メーター読んだ本の数：4読んだページ数：1828ナイス数：14鵼の碑 (講談社ノベルス)読了日：08月20日 著者：京極 夏彦わが母なるロージー (文春文庫 ル 6-5)読了日：08月14日 著者：ピエール・ルメートル一夜：隠蔽捜査１０読了日：08月09日 著者：今野 敏メインテーマは殺人 (創元推理文庫)読了日：08月06日 著者：アンソニー・ホロヴィッツ読書メーター

『ヨルガオ殺人事件』を読んだ(´_ゝ｀)アンソニー・ホロヴィッツの。 少し前に『メインテーマは殺人』を読んだが、出版順でいえば次は『その裁きは死』だけど『カササギ殺人事件』の続編なので我慢できずに読んでしまった。 結論から言えば、『カササギ殺人事件』ほどの面白さや衝撃はないかな。それでも『カササギ～』と同じく二重構造になっているストーリー展開は素晴らしい。 というか、『カササギ～』だけで完結してもおかしくないものを、ちゃんとした続編を出せる力量が圧巻だよね。 今回は『カササギ～』よりも犯人の目星がつきやすいけど、種明かしの段に入ってから「やっぱりか！」と「マジか！」が交互に来てめっさ揺さぶられ…

こんばんは！アンソニー・ホロヴィッツのホーソーン＆ホロヴィッツシリーズ1作目「メインテーマは殺人」：この作者の作品は「カササギ殺人事件」だけ読んでいまして、面白いと思わなかったわけではありませんが、そこまで名作か？というのが正直な感想でした。多分上巻の作中作が面白くなかったのかなあ。でもホロヴィッツの世間の評価はうなぎ登りだし、もう1作読んでみよう、そうしたら良さがわかるかもしれないとは思っていました。で、良さはわかったのか？わかりましたよ。もうこんなに面白いとは思っていませんでした。物語は資産家女性が自分の葬儀の手配をするところから始まります。しかし彼女はその夜に殺されてしまいます。自宅で絞…

안녕하세요 アンニョンハセヨ～ (こんにちは) 出かける用事が続いたので、読書が捗りました。最近のおともはコチラ！ メインテーマは殺人 ホーソーン＆ホロヴィッツ・シリーズ (創元推理文庫) 作者:アンソニー・ホロヴィッツ 東京創元社 Amazon タイトル：メインテーマは殺人 発行年月日：2019年9月27日 初版 著者：アンソニー・ホロヴィッツ 訳者：山田 蘭 発行所：東京創元社 (「メインテーマは殺人」奥付より抜粋) 表紙の感じが好きです。 まだ途中までしか読んでいないので、タイトルと装丁が内容をどこまで反映しているのか分からないのですが………終盤になっても犯人が分からなくて、とても楽しい…

桜が散ったと思ったらいきなりの夏ですね。エアコンの試運転もそこそこに、まずは扇風機を出しましたよ。 コージーにしては恐ろしげ（？）なカバーのこちらから。 Molten Death (An Orchid Isle Mystery) (English Edition) 作者:Karst, Leslie Severn House Amazon 『Molten Death』 by Leslie Karst シリーズ：Orchid Isle Mystery #1 カテゴリ：コージーミステリ ケータリング業を引退したヴァレリー・コービンは妻のクリステンとともにハワイ島での休暇を楽しんでいた。仕事に邁進して…

ホーソーン&ホロヴィッツシリーズの第3弾！ 殺しへのライン ホーソーン＆ホロヴィッツ・シリーズ (創元推理文庫) 作者:アンソニー・ホロヴィッツ 東京創元社 Amazon 前回の感想はこちら↓ oljikotoushi.hatenablog.com oljikotoushi.hatenablog.com あらすじ 「メインテーマは殺人」の刊行まであと少し。ホロヴィッツとホーソーンは本の紹介のために文芸フェスに参加する。そしてその島で殺人事件が起こりーーー！？ 読んでみて ホロヴィッツシリーズがどんどん大好きになってきたこの頃。 1、2巻はやや似たところもあったけれど、今回は島が舞台なのでまた少…