第4節 心の作用との同一視とは何か 前回は、『ヨーガ・スートラ』第1章第3節に説かれている「自己本来の状態」について見てきました。今回は、続く第1章第4節から、心の作用との同一視について考えていきます。「そうでないときは、見る者は心の作用と同一化する。」 (佐保田鶴治『解説ヨーガ・スートラ』)前回は、心のはたらきが静まったとき、「見る者」は自己本来の状態にとどまると説かれていました。では、心のはたらきが静まっていないとき、「見る者」はどのような状態にあるのでしょうか。『ヨーガ・スートラ』は、その状態を心の作用との同一視と表現しています。私たちの心には、日々さまざまな思考や感情が生じています。嬉…