[英] Rugby football
ラグビーフットボールは、フットボールの一種。ラ式蹴球。
このRugbyの短縮形「rug」に、人名を意味する「er」をつけて、ラグビー選手を「ラガー(rugger)」とも呼ぶ。
起源は、中世ヨーロッパで行われていた民族フットボールであり、1871年に競技規則が確立されラグビーが生まれた。*1
楕円形のボールを相手のインゴールまで手または足を使って運び得点を競う。
大きく分けてユニオンラグビーとリーグラグビーがあるが、単にラグビーと呼ぶ場合は前者を指す。
プレーする人数によって15人制と7人制(セブンズラグビー)に分けられる。一般には15人制だが、7人制はワールドゲームズに採用され、2016年のリオデジャネイロオリンピックより、オリンピック種目として正式に採用されることになった。
その他、タグラグビー、タッチラグビーなどもある。
ウェールズ・ニュージーランドなどでは国技となっている。
ポジション
ポジション名は国によって微妙に異なる。日本では以下のように呼ぶ。
- フォワード(FW)
- バックス(BK)
- ハーフバック(HB)
- スクラムハーフ(SH)(9)
- スタンドオフ(SO)(10)
- スリークォーターバック(TB)
- ウイング(WTB)(11.14)
- センター(CTB)(12,13)
- フルバック(FB)(15)
ボールの扱い方
- ボールを脇に抱えて走る。
- 後方または真横へパスする。
- 前へ蹴り出す。
用語
- キックオフ:試合開始またはハーフタイム後や得点後の試合再開。
- スクラム:FW全員が組んで押し合い、内側に入れられたボールを奪う。軽い反則やボールがプレーできない状態になった時。
- ラインアウト:ボールがタッチライン外に出た際、横切った地点から投げ入れプレー再開。
- クイックスローイン:ラインアウトの前に投げ入れる。
- ターンオーバー:相手のボールを奪う。
- ドロップキック:プレー中にボールをバウンドさせて蹴る。
- プレースキック:ドロップキックに対し、ピッチにボールを置いて蹴る。
- パントキック:ボールを手から離し、ピッチに付く前に蹴る。
- フリーキック:反則があった場合、その地点からプレースキック。直接ゴールは狙えない。
- ペナルティキック:大きな反則があった場合、その地点からプレースキック。直接ゴールを狙える。
- デッド:プレーが止まった状態。
- グラウンディング:インゴール内でボールをピッチに付けるか押さえる。
- ドロップアウト:防御側によるドロップキック。ボールがインゴールを越えた後、デッドになった場合行う。
- タッチダウン:味方のインゴールでボールを押さえ込む。
- モール:選手がボールを持っていて、そのボールを両チームの選手が密集して奪い合う状態。
- ラック:地面のボールを両チームの選手が密集して奪い合う状態。
- タックル:ボールを持つ相手選手を一人又は複数の選手によって倒すまたはボールを地面に触れさせる行為。
- フェアキャッチ:ゴール前22mライン内で静止した状態で相手からのボールを受け、「マーク」と叫ぶ。フリーキックまたはスクラムとなる。
- アドバンテージ:反則があっても受けた側が有利に進んでいる場合は、試合を止めず続行する。
- シンビン:不正行為を行った場合、10分間退場させられる。
- ノーサイド:試合終了。試合後は敵味方の区別がなくなることから。
主な反則
- ノックオン:ボールを前に落とす。
- コラプシング:故意にスクラムを崩す。
- オーバーザトップ:ボールの前方に倒れ相手にボールが渡るのを妨げる。
- スローフォワード:ラグビーの場合、前方へのパスは禁止されている。
- オブストラクション:相手のプレーを妨げる行為。
- ラッキング:ラックのプレーヤーによる不正行為。
- ノーボールタックル:ボールを持ってないのにタックルを与える。
- ノットリリースザボール:タックルで倒されてもボールを離さない。
- ピックアップ:スクラムやラック内のボールを拾い上げる。
- オフサイド:ボールより前からプレー。
- アクシデンタルオフサイド:偶然に味方に当たり優位になる。
- アーリータックル:相手がボールを受ける前にタックルを与える。
- レイトタックル:相手がボールを手放した後にタックルを与える。
- リフティング:ラインアウトの際にプレイヤーを抱え上げる。
- フォールオンザボール:転がったボールに覆い被さる。
試合時間及び決着方法
- 40分ハーフ。選手の負傷などによるロスタイムもあり。
- トーナメントなどで決着が付かない場合はトライ数、それも同じ場合はコンバージョンゴールが多いほうが勝利。
- それでも決着が付かない場合は延長戦、更にドロップキックを行う場合も。
ワールドカップ
ラグビーはオリンピック種目として1924年のパリ大会で行われたが、1回限りで除外された。
しかし、1987年から4年に1度行われているラグビーワールドカップはいまやオリンピック、FIFAワールドカップと並ぶビッグイベントとして定着。
ラガーマンなら誰もが憧れる世界最高の舞台。
欧州
ラグビーの本場はサッカー同様欧州。その中でもイングランドのプレミアシップラグビー、フランスのトップ16、イタリアのスーパー10に注目が集まる。
特に母国であるイングランドのプレミアシップは北半球最強と言われる。
また、各国上位チームはハイネケンカップ(欧州カップ)に進出。
そして、伝統あるナショナルチームの大会であるシックス・ネイションズ(旧ファイブ・ネイションズ)も人気が高い。
スーパー14
ニュージーランド・豪州・南アフリカの強豪14チームが集う、南半球最高峰の大会。スーパー12が2006年から14チームに拡大されスーパー14となった。
国内リーグのNPC(ニュージーランド)・カーリーカップ(南アフリカ)も人気が高い。ただし、豪州では同じフットボール系で国技となっているオージーボールがある為か、他の2国より劣る。
トップリーグ
日本では代表強化及びラグビー人気復活を狙い2003年より社会人の全国リーグ「ジャパンラグビートップリーグ」を立ち上げた。
発足前と比べハイレベルな試合が増えたが、プロ化や地域密着など課題も多い。