スイス・ロシュ社が開発した抗不安剤。成分はブロマゼパム(ベンゾジアゼピン系)。同成分の別製品に「セニラン」(サンド社)がある。
BZD受容体/共合するGABA-A受容体に結合し抑制系の神経を刺激して、リラックス状態にする。
作用は主に抗不安作用、鎮静・催眠作用、筋緊張緩和作用、抗痙攣作用。
抗不安(静穏)作用は強力でジアゼパムの約5倍程度といわれている。
服用後最高血中濃度は1時間後、作用発現速度はやや速め。血中半減期は6〜20時間、作用時間は短〜中間型に分類される。
服用後の眠気がマイナートランキライザーとしては弱いので重宝される。
擬人化して「レキソたん」と呼ぶ人もいる。
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【効能・効果】
- 神経症における不安・緊張・抑うつ及び強迫・恐怖
- うつ病における不安・緊張
- 心身症(高血圧症,消化器疾患,自律神経失調症)における身体症候並びに不安・緊張・抑うつ及び睡眠障害
- 麻酔前投薬
【用法・用量】
- 神経症・うつ病の場合
- 通常、成人にはブロマゼパムとして1日量6〜15mgを1日2〜3回に分けて経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
- 心身症の場合
- 通常、成人にはブロマゼパムとして1日量3〜6mgを1日2〜3回に分けて経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
- 麻酔前投薬の場合
- 通常、成人にはブロマゼパムとして5mgを就寝前又は手術前に経口投与する。なお、年齢、症状、疾患により適宜増減する。
【使用上の注意】
- 慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
- 次の患者には少量から投与を開始するなど注意すること。
- 心障害のある患者[ジアゼパムで循環器への影響があらわれたとの報告がある。]
- 肝障害又は腎障害のある患者
- 脳に器質的障害のある患者[作用が強くあらわれやすい。]
- 小児等(「小児等への投与」の項参照)
- 高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
- 衰弱患者
- 中等度呼吸障害又は重篤な呼吸障害(呼吸不全)のある患者[呼吸器への影響があらわれるおそれがある。]
- 重要な基本的注意
- 眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないように注意すること。