→乙武洋匡
作家のなり方 ――あなた方はしなわれた世代です ヘミングウェイに 中野うつけ太郎信長 大学で恋をしなくてどこで恋をするの? とViVeの女子が言った。僕はどこだっていいじゃねえかよと吐き捨てたがったが、思い切り抱きついて女の子の胸で泣いてみた方がよかったかもしれない。万事につけこの調子であった。どうせこのリア充に見せかけた女子が裏でコミケに行こうが知ったことじゃなかった。ただ一つわかっていることは僕らは分かり合えないのだということははっきりしていた。その意味ではわかりあっていたのかもしれない。ただ思うのは僕は悲しいでもなく寂しいでもなく、早くこの三文芝居をやめて次の舞台を探していたということだ…