人間失格 (新潮文庫) 作者:治, 太宰 新潮社 Amazon 読んでいると心がざわついて来るような作品でしたよ…… 太宰治という人間をそのまま写し込んだようで居て、それとも人間の絶望を押し込んだようで居て葉蔵という人物が辿った生涯は全て描かれているわけではないけれど、彼が体感した濃密過ぎる絶望が本作では人間という全てを表現しているようにも感じられる はしがきで言及された3枚目の写真がてっきり老齢の頃合いかと思わせていただけに、終盤でそれが30歳手前だったと明かされた事で受ける衝撃は凄まじい 葉蔵という人物は不思議な人間性を備えた人物と感じられたな少年期は愛嬌を振りまく事で人に好かれる人間とな…