高校生の透は、クラスのノリに流されるまま、真織に“嘘の告白”を仕掛ける。ところが真織は「絶対に本気にならないこと」を条件に、その告白を受け入れる。 そうして始まった、仮初めの恋。 だが、やがて本気の想いが芽生えた頃、真織が抱える秘密が明かされる──「病気なんだ、私。夜眠ると、その日あったこと全部忘れちゃうの」 前向性健忘という記憶障害を抱える彼女は、日記を頼りに“今日”をつなぎながら生きていた。記憶が毎日リセットされる彼女と、透が重ねていく“一日限りの恋”。 ──そして、透にもまだ伝えていない、ある「真実」があった。 総合評価:★★★★★ 『今夜、世界からこの恋が消えても』|記憶と恋が交差する…