OT。作業を通して、社会に適応できる能力の回復を図る。
理学療法士が物理的な機具を用いて患者のリハビリを行うのに対して、医師の指示のもとに、心身に障害がある人に対して、手芸・工作などのなどの「作業」を通じて、社会に適応できる能力の回復を図る。所定の教育課程を修めた後、国家試験に合格することが必要。
社団法人 日本作業療法士協会 http://www.jaot.or.jp/ 理学療法士・作業療法士のサイト-療法士.com http://ryouhousi.com/
本日もご覧いただきありがとうございます。本日のテーマは膝関節症について。 変形性膝関節症(knee osteoarthritis, 以下膝OA)は、高齢者に多く見られる疾患であり、膝関節の変形や痛み、機能障害を引き起こします。その進行や治療効果の評価には、静的なX線画像だけでなく、動的なアライメント評価や歩行分析が重要です。本記事では、膝OAにおける動的アライメント評価の意義と、歩行分析を組み合わせた評価法について、最新の研究成果を交えて解説していきます。 それではいきましょう。 1.膝関節症(膝OA)の病態理解と病態生理】 ◆ 軟骨構造の変性と関節機能障害の進行 膝OAは、関節軟骨の退行性変…
はじめに:歩行とは何か? 歩行とは、二足で体を支持しつつ重心を前方に移動させる極めて高度な運動です。私たちが日常的に何気なく行う歩行は、関節、筋、感覚、脳、脊髄といった多層的な構造の協調により成立しており、リハビリテーションにおいて中心的なテーマでもあります。 本記事では、歩行の正常性とは何かを運動学的・神経学的に捉え直し、臨床評価や介入に活かす視点を整理します。 1. 運動学からみた歩行:倒立振子とエネルギー変換 ● 正常歩行の定義:効率的な“倒立振子運動”の形成 歩行では、単脚立脚期において身体は倒立振子のように機能します。これは、脚を支点とし、身体重心(CoG)が前方・上方へスイングしな…
✅【保存版】変形性股関節症に対する運動療法まとめ 本日もご覧いただきありがとうございます。以前に続き変形性股関節症に対する運動療法についてまとめていきます。 股OAのリハでは「疼痛軽減・機能改善・QOL向上」の3点を軸にした運動療法が重要であり、エビデンスと臨床応用をセットで押さえておきましょう! 🔬【科学的根拠】 Ottawa Panelのレビューでは、筋力強化、柔軟性運動、有酸素運動の3本柱が有効と明言されています。特に今回は、実際の「中殿筋・大殿筋・腸腰筋」へのアプローチを紹介します。 🏋️♀️【筋力強化エクササイズ】 ① 中殿筋(外転) サイドレッグレイズ(側臥位):骨盤の傾きに注意…
本日もご覧いただきありがとうございます。本日のテーマは変形性股関節症の評価についてです。 皆さんもこんな場面を経験したことがありますか? 臨床場面において変形性股関節症に対する治療法立案ができない、そもそも評価の方法がわからない。 この悩みを解決するべく、pt₋noteを参考に臨床に活かしていただきたいです。 それではいきましょう。 ①変形性股関節症の病態 変形性股関節症とは、寛骨臼と大腿骨頭の関節軟骨が摩耗し、軟骨および骨に変形や増殖が生じる病態のことを言います。 病期によって、骨硬化や関節裂劇の狭小化、骨棘形成や大腿骨頭の扁平化、骨嚢包形成などがみられます。 ※骨嚢包とは、軟骨損傷部から関…
【臨床でよくみる】被殻出血とリハビリテーションの視点 本日もご覧いただきありがとうございます。今回のテーマは被殻(putamen)についてです。 臨床現場でもよく遭遇する被殻出血を中心に、評価やリハビリのポイントをお伝えしていきます。 1. 被殻とは? その役割と血流供給 被殻は大脳基底核の一部で、運動調節や認知制御に重要な役割を果たします。 🧬 主な血流供給: 前大脳動脈(Heubner反回動脈):尾状核頭部、内包前脚など 中大脳動脈(レンズ核線条体動脈):被殻内外を支配 前脈絡叢動脈:内包後脚・視床・被殻の一部を栄養 なかでもレンズ核線条体動脈は直角に分岐しており、血圧変動に弱く出血の好発…
本日もご覧いただきありがとうございます。本日のテーマは若手セラピスト向けに小脳について考えていきます。小脳=運動の調整のイメージがあるかと思います。しかし、それだけではないんです。 最近の研究では、小脳が感情・言語・記憶・注意力にも関わっていることがわかってきました。つまり、小脳の理解は「動作」だけでなく、「その人らしさ」を支えるうえでも重要なカギになるんです。 たとえば、✔️動きは改善しているのに、リハ中の集中力が続かない✔️感情のコントロールが難しく、うまく関わりづらいそんな場面に出会ったことはありませんか? 本記事では、小脳の【構造・つながり・役割】を新人セラピストでもわかるようにやさし…
本日もご覧いただきありがとうございます。本日は前回の続きで起立着座をテーマに進めていきます。 起立 第1相(座位→離殿) ・股関節屈曲による骨盤の前傾により体幹が屈曲または前方傾斜 ・体幹が足部より前にでるまで体幹が前傾 頸部、体幹は中間位より開始し脊柱は基本屈曲しない。 下肢荷重の準備が行われ、四頭筋、大殿筋、ハムストリングスの緊張が高まり、下腿がまっすぐに床面に配列される Pointは左右対称であること。 第2相(臀部離殿) ・身体重心の前方移動と離殿の瞬間に膝がわずかに前方へ移動し足関節の背屈が起こる 足関節背屈はこの時が最大背屈となる これは下腿が立ち上がるために最適な前方傾斜に配列さ…
本日もご覧いただきありがとうございます。今回のテーマは、【起立・着座動作の身体重心移動戦略】についてです。 早速ですが、起立動作についての動作分析を解説していきます。 まず起立動作において重要な身体重心の移動について。 前後、上下の移動を同時に協調し行うことで、重心位置が足部から上方へ移動していきます。 力学的な制御戦略として、安定戦略と運動戦略に分けられます。(stability+mobility) これは、股関節を屈曲させ上半身を大きく前方へ傾けることで、重心を足部の中の支持基底面に入れてからゆっくり立ち上がる戦略です。 身体重心を前方へ加速させて立ち上がる戦略では支持基底面に重心が入る前…
【寝返りから起き上がり動作】3相に分けて理解する! 〜屈曲・回旋パターンと筋活動の臨床応用〜 こんにちは、本日もご覧いただきありがとうございます。 今回のテーマは基本動作である「寝返りから起き上がり動作」に注目し、動作を3つの相に分けて評価・介入のヒントをお伝えします。 ◆ なぜ屈曲・回旋パターンが重要なのか? 寝返りから起き上がる動作は、単なる筋力だけでなく、体幹の屈曲+回旋パターンの協調性が鍵になります。特に起き上がり前半(第1相)では、回旋の始動がうまくいかないと、その後の動作全体に影響してしまいます。 ◆ 起き上がり動作の3相モデル 【第1相】頭頚部の制御とリーチ誘導 頭頚部が軽度に屈…
子どもの自立が寂しい 教育と医療の連携 合理的配慮とは? 押しつけてしまうと負担になる チーム形成をするために今後気をつけること 子どもの自立が寂しい 娘が小学生になりました。 毎朝近所の信号まで送る日々です。 娘は信号などのルールは守れています。 通学の時間には大人たちも通勤をしており、道路には多くの人がいるため、一人でも通えそうです。 しかし、いざ娘が一人で通うことを想像すると、私から寂しさが溢れてきました。 6年間送迎していたものがなくなるのか。 子どもに対して自分自身はドライな性格だと思っていましたが、一端の親だったようです。 タイミングをみて子離れをしないといけません。 教育と医療の…