OT。作業を通して、社会に適応できる能力の回復を図る。
理学療法士が物理的な機具を用いて患者のリハビリを行うのに対して、医師の指示のもとに、心身に障害がある人に対して、手芸・工作などのなどの「作業」を通じて、社会に適応できる能力の回復を図る。所定の教育課程を修めた後、国家試験に合格することが必要。
社団法人 日本作業療法士協会 http://www.jaot.or.jp/ 理学療法士・作業療法士のサイト-療法士.com http://ryouhousi.com/
本日もご覧いただきありがとうございます。本日のテーマは変形性股関節症の評価についてです。 皆さんもこんな場面を経験したことがありますか? 臨床場面において変形性股関節症に対する治療法立案ができない、そもそも評価の方法がわからない。 この悩みを解決するべく、pt₋noteを参考に臨床に活かしていただきたいです。 それではいきましょう。 ①変形性股関節症の病態 変形性股関節症とは、寛骨臼と大腿骨頭の関節軟骨が摩耗し、軟骨および骨に変形や増殖が生じる病態のことを言います。 病期によって、骨硬化や関節裂劇の狭小化、骨棘形成や大腿骨頭の扁平化、骨嚢包形成などがみられます。 ※骨嚢包とは、軟骨損傷部から関…
【臨床でよくみる】被殻出血とリハビリテーションの視点 本日もご覧いただきありがとうございます。今回のテーマは被殻(putamen)についてです。 臨床現場でもよく遭遇する被殻出血を中心に、評価やリハビリのポイントをお伝えしていきます。 1. 被殻とは? その役割と血流供給 被殻は大脳基底核の一部で、運動調節や認知制御に重要な役割を果たします。 🧬 主な血流供給: 前大脳動脈(Heubner反回動脈):尾状核頭部、内包前脚など 中大脳動脈(レンズ核線条体動脈):被殻内外を支配 前脈絡叢動脈:内包後脚・視床・被殻の一部を栄養 なかでもレンズ核線条体動脈は直角に分岐しており、血圧変動に弱く出血の好発…
本日もご覧いただきありがとうございます。本日のテーマは若手セラピスト向けに小脳について考えていきます。小脳=運動の調整のイメージがあるかと思います。しかし、それだけではないんです。 最近の研究では、小脳が感情・言語・記憶・注意力にも関わっていることがわかってきました。つまり、小脳の理解は「動作」だけでなく、「その人らしさ」を支えるうえでも重要なカギになるんです。 たとえば、✔️動きは改善しているのに、リハ中の集中力が続かない✔️感情のコントロールが難しく、うまく関わりづらいそんな場面に出会ったことはありませんか? 本記事では、小脳の【構造・つながり・役割】を新人セラピストでもわかるようにやさし…
本日もご覧いただきありがとうございます。本日は前回の続きで起立着座をテーマに進めていきます。 起立 第1相(座位→離殿) ・股関節屈曲による骨盤の前傾により体幹が屈曲または前方傾斜 ・体幹が足部より前にでるまで体幹が前傾 頸部、体幹は中間位より開始し脊柱は基本屈曲しない。 下肢荷重の準備が行われ、四頭筋、大殿筋、ハムストリングスの緊張が高まり、下腿がまっすぐに床面に配列される Pointは左右対称であること。 第2相(臀部離殿) ・身体重心の前方移動と離殿の瞬間に膝がわずかに前方へ移動し足関節の背屈が起こる 足関節背屈はこの時が最大背屈となる これは下腿が立ち上がるために最適な前方傾斜に配列さ…
本日もご覧いただきありがとうございます。今回のテーマは、【起立・着座動作の身体重心移動戦略】についてです。 早速ですが、起立動作についての動作分析を解説していきます。 まず起立動作において重要な身体重心の移動について。 前後、上下の移動を同時に協調し行うことで、重心位置が足部から上方へ移動していきます。 力学的な制御戦略として、安定戦略と運動戦略に分けられます。(stability+mobility) これは、股関節を屈曲させ上半身を大きく前方へ傾けることで、重心を足部の中の支持基底面に入れてからゆっくり立ち上がる戦略です。 身体重心を前方へ加速させて立ち上がる戦略では支持基底面に重心が入る前…
【寝返りから起き上がり動作】3相に分けて理解する! 〜屈曲・回旋パターンと筋活動の臨床応用〜 こんにちは、本日もご覧いただきありがとうございます。 今回のテーマは基本動作である「寝返りから起き上がり動作」に注目し、動作を3つの相に分けて評価・介入のヒントをお伝えします。 ◆ なぜ屈曲・回旋パターンが重要なのか? 寝返りから起き上がる動作は、単なる筋力だけでなく、体幹の屈曲+回旋パターンの協調性が鍵になります。特に起き上がり前半(第1相)では、回旋の始動がうまくいかないと、その後の動作全体に影響してしまいます。 ◆ 起き上がり動作の3相モデル 【第1相】頭頚部の制御とリーチ誘導 頭頚部が軽度に屈…
子どもの自立が寂しい 教育と医療の連携 合理的配慮とは? 押しつけてしまうと負担になる チーム形成をするために今後気をつけること 子どもの自立が寂しい 娘が小学生になりました。 毎朝近所の信号まで送る日々です。 娘は信号などのルールは守れています。 通学の時間には大人たちも通勤をしており、道路には多くの人がいるため、一人でも通えそうです。 しかし、いざ娘が一人で通うことを想像すると、私から寂しさが溢れてきました。 6年間送迎していたものがなくなるのか。 子どもに対して自分自身はドライな性格だと思っていましたが、一端の親だったようです。 タイミングをみて子離れをしないといけません。 教育と医療の…
【脳機能シリーズ②】皮質間ネットワークの理解を深める 〜連合・交連線維とリハビリのつながり〜 ◆ 皮質間ネットワークの3分類(復習) 投射線維(上下連絡):運動野と脊髄などの下位中枢をつなぐ(例:皮質脊髄路) 交連線維(左右連絡):左右の大脳半球間をつなぐ(例:脳梁) 連合線維(同側連絡):同じ半球内の異なる皮質領域をつなぐ(例:上縦束) ◆ 今回のテーマ:交連線維・連合線維 【1】交連線維(左右の大脳をつなぐ橋) ■ 脳梁(Corpus Callosum) 左右の大脳半球を連絡する最大の神経線維束 脳梁膝・体・膨大部・脳梁交連・脳梁縦束などから構成 高次運動制御・認知処理に重要な役割 ■ 前…
はじめに 脳の大脳皮質間をつなぐ「皮質間ネットワーク」は、感覚情報の統合や運動制御、高次認知機能において重要な役割を果たします。本記事では、皮質間ネットワークの構造と機能を解説し、リハビリテーションにおける評価と介入のポイントを具体的に紹介します。 1. 皮質間ネットワークとは? 皮質間ネットワークは、脳の大脳皮質同士をつなぐ神経線維の経路のことをいいます。以下の3つに分類されます: 投射線維(上下連絡) 連合線維(同側皮質間の連絡) 交連線維(左右の半球間を連絡) 皮質間ネットワークの機能は以下の通りです。 1-1. 投射線維(上下連絡) 皮質脊髄路:運動野から脊髄前角細胞へ運動指令を伝達し…
本日もご覧いただきありがとうございます。 今回は、脳卒中リハビリで注目されている学習戦略の視点にフォーカスしていきます。 脳卒中患者の運動障害に対するリハビリテーションでは、単に筋力を回復させるだけでなく、「運動を学び直す」視点が極めて重要です。近年、神経可塑性に関する研究が進展しており、「機能回復=運動学習のプロセス」とする考え方が臨床にも広まりつつあります。 本記事では、2つの論文に基づき、脳卒中後の運動機能回復を最大化するための介入方略について解説します。 ★運動学習は“再学習”のプロセスである 脳卒中によって失われた運動機能は、可塑的変化を通して再構築されることが知られています。これは…