〔25〕 『資本論』の冒頭の展開と、これを書いたマルクスそのものを、われわれは、どのようにつかみとるべきか 『資本論』は次の文章をもってはじまる。 「資本制生産様式が支配的に行われる諸社会の富は一の『膨大な商品集聚』として現象し個々の商品はかかる富の原基形態として現象する。だから、われわれの研究は商品の分析をもって始まる。 商品はさしあたり、その諸属性によって人間の何らかの種類の諸欲望を充たすところの、一の外的対象・一の物・である。……」(長谷部文雄訳『資本論』第一部、青木書店版、113頁) これを今日的に私が読むかぎり、第二パラグラフの「商品」は、第一パラグラフの「商品」をうけたものであり、…