いまやバイオものづくり(合成生物学)は、単なる環境対策の枠組みを完全に超え、国家の経済安全保障をかけた世界覇権争いの主戦場となっている。ナフサに依存しない「炭素循環型の基礎素材」を自国でどれだけ囲い込めるか。この覇権を巡り、世界は日米欧中の激しい三極の知略戦の真っ只中にある。 この戦いにおいて、欧米と中国はそれぞれ全く異なるアプローチで世界の勢力図を塗り替えようとしている。 まず欧米が握るのは、圧倒的な「設計力(AIと国際ルール)」だ。彼らは「AlphaFold 3」に代表される構造予測AIなどのプラットフォームを支配し、画面上で「最適な微生物の遺伝子コード」をスマートに設計する。自らは泥臭い…