今後の政治の動きに『春秋(241029)』は思う▼アーウー宰相、大平正芳元首相は、政界屈指の知正派、1971年3月に「新権力論」を日本経済新聞に寄稿▼その中にこんな一文がある。「(権力は)それぞれ自体孤立してあるものではなく、権力が奉仕する何かの目的がなければならない」。それは権力に比べて「より高次なもの」▼政治とカネの問題のあいまいな幕引きや、就任の前と後との一貫性を欠く石破茂首相の言動。耳を疑いたくなる悪手が続いた▼焦点は首相の座を勝ち取るための各党の多数派工作。対処すべき課題は山ほどある。大平は「むずかしいのは何が目的かということである」と。それを明確にしてはじめて、合従連衡に筋が通る。…