阿倍野再開発事業の全体像 大阪市阿倍野地区の再開発事業は、昭和51年(1976年)に着手され、平成29年度(2017年)に完了した日本最大級の市街地再開発事業です。総事業費約2000億円、事業期間41年という規模から、しばしば「失敗事例」として語られることがあります。 しかし、この再開発の本質的な意義を理解するには、当時の阿倍野地区が抱えていた深刻な都市問題と、防災という観点からの評価が不可欠です。 基本データ 事業期間:1976年~2017年(41年間) 総事業費:約2000億円 対象面積:約53ヘクタール 建物用途:住宅、商業施設、公共施設の複合開発 再開発前の深刻な問題 密集した老朽木造…