太宰治は“いかにもお誂え向きの富士山を見ると、恥ずかしくなってしまう”という趣旨のことを書いていたはずです。そして霧で富士山が見えない日におばあさんが身振り手振りで懸命に説明してくれたことを“いい富士を見た”と称しています。富士登山競走では近過ぎてある意味見えない富士山(岩と土しか見えない富嶽一景)を、程よい距離で走りながら仰げるとは、こんな経験もなかなかできません。走っている時間以外でも何度も富士山と向き合い、色々な姿を目にして、自分との関係を確かめ合える機会になりました。 mtfujimarathon.com レース当日は絶好の天気にも恵まれ、憧れの富士山を間近で完璧に見ることができました…