起きるよりヒトリシズカを幾たびも ヒトリシズカがようやく咲き始めた。「造化の妙」についついみとれてしまう。 はじめは赤黒い太いマッチ棒のような茎が慎重にかおをのぞかせて、よく見るとその先はこれから開いていく葉であって、中に白いものがちょっと覗いている。これが花だ。そして二三日もすると、赤黒い葉は緩やかに開いて、しっかり抱いてきた大事な白いものを春の日に解き放す。白い花は歯間ブラシのような形状で、可愛くきれいだ。 このように、じかに花が飛び出してくる芽生えはドラマチックだ。思えばフキノトウもセツブンソウもそうだった、春先のドラマかもしれない。 庭には4か所に植えてあるが、昨年そのうち一つに白いカ…