今日はまず、東京国立博物館本館11室の善財童子に会いに行きました。合掌して文殊菩薩の方を振り向く可愛らしい像です。運慶の孫弟子の康円が作った『文殊菩薩騎獅像および侍者立像(もんじゅぼさつきしぞうおよびじしゃりゅうぞう)』の中の一体です。 善財童子は「華厳教」という経典に登場する裕福な商人の子です。悟りを求めて文殊菩薩に教えを乞うと、53人の先生(善智識)を訪ねなさいと教えられ旅に出ます。彼が訪ねた53人の中には菩薩、神の子、修行僧、商人、先住民族のドラヴィダ人などいろいろな人々がいましたが、25人目の尼僧が青い目をしたヴァスミトゥラーという遊女に会うことを勧めます。尼僧が子供に遊女を紹介すると…