ナチス第三帝国における宣伝大臣として、文字通りドイツの言論、文化、芸術を支配したヨーゼフ・ゲッベルス (Joseph Goebbels, 1897-1945) がそうである。 彼は、ライン河に近い小都市の小さな織物工場の支配人の子に生まれたが、その家庭は豊かではなく、どん底の生活をしながらハイデルベルクを初めとした八つの大学を転々とし、哲学、歴史、文学、美術、ラテン語、ギリシャ語を勉強した後二五歳の時にハイデルベルクで博士号を得た。彼の学位論文はドイツ・ロマン派への傾倒を示すものだったし、彼の本来の文学青年的気質は、実際に『ミハエル』という自伝的小説や、一、二の戯曲を書かせることにもなったが、…