中国明朝の寧波府鄞県を出身とする明人。字は素卿。宋素卿とも名乗った*1。若くして日本に渡り、細川高国の派遣する遣明使節に関わった。後に寧波事件の中心人物となり、明朝当局に収監された。 生い立ちと日本への渡航 永正の遣明使節 寧波事件の前夜 寧波事件の発端 寧波事件勃発 朱縞の処遇 参考文献 生い立ちと日本への渡航 中国の文献によれば、一説には漆器職人を父にもったといい、また別の所伝では、父親と死に別れて頼るものもなく、歌を学んで遊び暮らしていたともいう。明応五年(1496)、日本の遣明使節に随行していた商人・湯四五郎に、実父あるいは叔父の借財の抵当として売り渡されたことで、日本に渡来したと伝え…