あちこちで書いたりしゃべったりしているのだが、私は1920年代から30年代というものにどういうわけか強い執着があって、アメリカの禁酒法やらギャングやらが出て来る映画だとついつい見てしまう。たぶんその原点は『アンタッチャブル』(1987)だ。この映画のケビン・コスナー、アンディ・ガルシア、そしてショーン・コネリーは今思い出してもうっとりするほどカッコよかった。 で、この『暗黒街の顔役』は、いわばギャング映画のはしりとでも言うべきもの。90分程度の作品なのに、120分ぐらいの密度はある。編集がすごいです。あと、何せ実際にギャングが横行していた時代に近接して作られたものだから、リアリティが違う。登場…