――幻想郷が蘇生した。
冬の白色は春の日差しに彩られ、幻想郷は完全に生の色を取り戻していた。
冬の間眠っていた色の力が目覚め、幻想郷を覆う。
花と同時に妖精達も騒がしくなる。
その異常な美しさの自然は、幻想郷に住む者全てを驚かせた。
彼女たちはいち早くその異変に気が付いた。
桜、向日葵、野菊、桔梗……
まだ春だというのに、一年中全ての花が同時に咲き出していたのだ。
多くの人間と全ての妖精は、自然からのプレゼントと受け取って暫くその光景に浮かれていた。
だが、幻想郷でもっとも暢気な人間は珍しくあわてていた。
「こんなに判りやすい異変じゃあ、早く解決しないといけないわ。
じゃないと、私が怠けているってみんなに言っているようなもんじゃない!」
いつも通り、当てもなく勘で神社を飛び出したのだった。
幻想郷自体が蘇生した。
彼女たちも自然の一部。妖精の力は自然の力。自然には抗えないことを、皆知っていた。
正式名「東方花映塚 〜 Phantasmagoria of Flower View.」
同人ゲームサークル・上海アリス幻樂団が製作した弾幕シューティングゲーム。東方Project第9弾。
今作は「東方夢時空」のシステムを基にした対戦シューティングゲームである。(ティンクルスタースプライツ風)
Ver1.50aからはネットワーク対戦もサポートしている。
2005年4月1日のエイプリルフールに作品発表されたため、多くの人を混乱させた。*1
2005年5月4日の「博麗神社 例大祭」にて体験版PlusCDを配布(300円)。
現在、上海アリス幻樂団公式HPにて体験版を配布中。また、一迅社から発売された「東方文花帖」には体験版Plusが収録されている。
2005年8月14日(コミックマーケット68)にて頒布。頒布価格1,000円(店頭価格1,470円)
この作品は、東方萃夢想の開発のよしみで、黄昏フロンティアのスタッフが一部製作に関わっている。
個人的にメディの立ち絵がやたら可愛い。
本作は前述の通り、「対戦型弾幕STG」の形を取っている為、他の作品とは全く違った形式になっている。以下に記述。
「対戦型」である以上、勝者が出て敗者が出るのは世の常。
本作はライフ式である為、1回被弾しても死なず、ライフ*2がゼロになった時に初めて負けが確定する。ライフの減り方は状況によって変わるが、必ず0.5で一旦止まる。この状態で被弾すると負け。
ザコ妖精を倒した時の爆発に白弾を巻き込むと、相手フィールドに白弾を送り込む事が出来る。送られた弾を更に送り返す事も出来るが、何度か送り返すと送り返し不能の大型弾に変化する。
ザコ妖精を連鎖で倒す・幽霊を倒すと、相手フィールド上に鳥の形をした「幽霊」が登場。
幽霊はそのままでは固く、倒しにくく、倒した時の爆発に白弾を巻き込めない。
しかし、低速移動時に展開される「吸霊フィールド」に幽霊を当てる事で、幽霊を活性化させる事が出来る。活性化した幽霊は簡単に倒す事が出来るようになり、爆発に白弾を巻き込む事が出来る。
ただし、活性化させたまま放置すると、自爆して大型弾を発射する。
大き目の幽霊を倒すと、キャラが固有に所持する特殊攻撃を相手フィールドに送る。キャラ固有の為、性能は様々。
画面下部のチャージゲージが2目盛り以上溜まると、スペルアタックが可能になる。
ゲージが2目盛り以上溜まっている状態でショットを押し続ける事でチャージが出来、放した時に溜まったチャージ分の攻撃が発動される。また発動した際、一定範囲の弾を消去する効果がある。スペルアタックを使用していくと、次の攻撃がどんどん激しくなっていく。積極的に使う事が大事。
目盛り2〜3で発動出来るアタック。2で一部だけ消去出来る弾幕、3ではスペルアタックでしか消去出来ない弾幕で攻撃する。
最大ゲージの4目盛りで発動出来るスペルアタック。敵フィールド上に自機の分身が出現し、一定時間、弾幕で攻撃を仕掛ける。ボスアタック中にボスアタックで攻撃すると、自フィールドのボスが消え、相手フィールドに自分の分身が出現する。また、送り返しボーナスが貰える。
分身を送るという特性上、ボスアタック発動中に続けてボスアタックは出せない。
チャージ以外に、連爆によるポイント「スペルポイント」を一定以上集める*3と自動発動する。*4
出現したキャラは撃破も可能で、撃破するとアイテムを落とす。
ボムキーを押した時、溜まっている全てのゲージを消費し、最大レベルでの攻撃を行う。全てのゲージを消費・即座に使用という事から、所謂最終手段である事は言うまでも無いだろう。
通常のボスアタックでは1目盛り残るのに対し、こちらはその1目盛りも消費してしまう為、暫くはチャージショットも撃てなくなる。
長期戦になる・試合が単調になると、警告音・メッセージと共に、画面上部からリリーホワイトが出現。大量の弾をバラ撒いて去っていく。
現れたリリーは撃破する事が出来、撃破するとアイテムを落とす。
因みに「無縁塚」で登場する黒服を纏ったリリーは「リリーブラック」と呼ばれ、結構ファンの間で浸透している。
Extraモードの特徴的なシステム。開始と同時にタイマーのカウントが始まる。このタイマーは相手の無敵時間を表しており、この間被弾してもミスにはならない。しかし、Extraの相手キャラは比較的弱めに設定されているらしく、逆に言えば「この時間内逃げ切れば勝ち」の様な物であるとも。
括弧書きは、対応するステージ。
※文字化けする為、本項では単純に「9」と記述しています。本当は○が付いてます。
webマニュアルの画面説明を参照。
1自機、などと画面の見方を書いてあるのだが、何故か敵機のチルノに対して「9バカ」と書かれているのだ。
これがユーザー間で大ウケしたのか、チルノ=9の方程式が出来上がってしまった。
チルノ「もう許さない!あの帽子野郎を潰しにいくわ!!」
大ちゃん「や、やめようよー、チルノちゃん・・・」
チルノ「お、丁度いいところに巫女が。ウォーミングアップついでに倒していくわよ!!」
大ちゃん「「ついで」の使い方がおかしいし、あの人は霊夢さ・・・」
\ピチューン/
兎にも角にも、一度webマニュアルを見てもらった方が分かり易いだろう。
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