写真家の植本一子さんの「愛は時間がかかる」を読了。前の晩から食事をするのも忘れて読みふけった。 彼女の日記にはいつも圧倒される。物の感じ方は自分に重なるところがあるけれど(読みながらも、うんうんと首を振ることしばし)、植本さんはそのように感じる自分を認め、葛藤しながらも発露する人だ。こんなことも書いてしまうのかと驚かされることもあるが、自身の弱さや生きづらさに向き合い、苦しみ、それを日記を通して告白し、その先に希望を見出し続ける彼女の逞しさに励まされている。 私は子どもの頃から「気持ちの浮き沈みが激しい子」と言われてきた。幼稚園の連絡帳には「今日も泣いてしまいました。泣き虫が直るといいですね」…