母方の実家があった街には、古い洋食屋があった。港町らしい風情の店で、今思うとロシアや東欧の料理が元になっていたのだと思う。メニューはハンバーグやオムライスと普通なのだが、カブやパプリカの煮込みが添えてあるなど、普通の「欧風」とは違った洋食屋だった。 その店のロールキャベツには米が入っていた。細かなディテールは覚えていないけれど、全体がまとまっていたから、チーズやホワイトソースも挽肉に混ぜてあったのかもしれない。 先日買った本に、この米を使ったロールキャベツが載っていた。東ドイツからソビエトまで広い範囲で食べられているものらしい。 先週、その米入りロールキャベツを作ったところ、なかなかおいしかっ…