浅倉秋成 「まず良識をみじん切りにします」浅倉さんの作品で新しめのものを読んでみました。 「とにかく変な小説をお願いします」という無茶ぶりに対して浅倉さんが書いた短編集となります。自分を蔑ろにした人をデスゲームで殺害しようと謀る、花嫁に気持ち悪くさせたのは誰か押し付け合う、産まれてくる息子に完璧な名前を付けようと悩む、など奇妙な物語が書かれています。浅倉さんがこれほど奇妙な内容を描いているのも珍しいと最初は思ったのですが、読み進めていくとどの章も現代の社会問題を描写しているようにも見えました。世間で当たり前とされることが出来ないことへの悩み、集団心理を利用して個人を叩く、など読んでみるとちゃん…