💐【源氏物語 14 第2帖 箒木3】男達の言いたい放題の夜☔️ 「あなたらしくないことをおっしゃるものじゃありませんよ」 中将はたしなめるように言った。 左馬頭はなお話し続けた。 「家柄も現在の境遇も一致している高貴な家のお嬢さんが凡庸であった場合、 どうしてこんな人ができたのかと情けないことだろうと思います。 そうじゃなくて地位に相応なすぐれたお嬢さんであったら、 それはたいして驚きませんね。 当然ですもの。 私らにはよくわからない社会のことですから 上の品は省くことにしましょう。 こんなこともあります。 世間からはそんな家のあることなども無視されているような寂しい家に、 思いがけない娘が育…