イラン核施設への爆撃へのトランプ大統領の発言に『天声人語(250628)』は思う▼第2次世界大戦中に米大統領の補佐官を務めたウィリアム・リーヒ元海軍提督は原爆を「野蛮な武器」と呼び、広島、長崎への原爆投下を否定的に振り返っている▼トランプ大統領は、イラン核施設への爆撃は「あの戦争を終わらせた点で本質的に同じことだった」と▼「力の論理」に嘆息する▼そもそも今回の爆撃は国際法違反に他ならない。「法の支配」は平和の土台である。これが崩れれば、私たちの社会は根底で多くを失う▼リーヒは原爆が民間人を殺戮した事実に触れ、こんな言葉も残す。「われわれは暗黒時代の野蛮人と同じ倫理基準を採用してしまったのである…