映画『白夜』は、セーヌ河岸とポンヌフを背景に、偶然出会った若き男女の、恋と愛にうつろう四夜を描くロベール・ブレッソン監督の1971年の作品だ。 1969年製作の『やさしい女』に続きドストエフスキーの短編小説を原作としており、舞台を19世紀ペテルブルクから、現代のパリに移し、ブレッソン独自のミニマリストなスタイルで演出されている。 youtu.be 他のブレッソン作品と同様、俳優はプロではなく素人が起用されている。主人公のジャックを演じたギョーム・デ・フォレは、当時、天体物理学を学ぶ大学生だった(現在は天体物理学者)。下宿人を演じたジャン=モーリス・モノワイエも、現在、哲学者として活躍していると…