われわれは、世界を知っていると思っています。つまり、世界を正しく捉えていると思っています。しかし、本当にそうでしょうか。 荘子を読んでみます。荘子---------------------------------------- 毛嬙(もうしょう)・驪姫(りき)は、人はだれもが美人だと考えるが、魚はそれを見ると水底深くもぐりこみ、鳥はそれを見ると空高く飛び上り、鹿はそれを見ると跳びあがって逃げ出す。この四類の中でどれが世界じゅうの本当の美を知っているということになるのか。 (岩波文庫『荘子』) ----------------------------------------*「毛嬙(もうしょう)…