1850〜1931 政治家、小説家、ジャーナリスト。
福澤諭吉の推薦で大隈重信の下で官吏となり、1881年、大隈と共に改進党の結成に参画。この間報知新聞に入り、1883年、古代ギリシャを描いた政治小説「経国美談」を著わして大反響をもたらした。
1885年、新聞事業視察のため渡欧し翌年帰国。1890報知新聞掲載の空想的冒険小説「浮城物語」執筆。やはりベストセラーとなる。本書は、後の押川春浪らの冒険小説に影響を与えた。
国会開設後政界を去り、一時伊藤博文らの推薦で式部官や外交官をつとめたが、1899以降は政界を退いた。
その頃から社会問題に関心を示し、社会主義者となる。1902年、その主張をまとめた小説「新社会」を発表して再び世の注目を集めた。
その後、出版事業を行なったが失敗。後に大阪毎日新聞副社長となり、傍ら随筆を発表した。